子供が元気にすくすく育ってくれることはどの親も願っています。子供の成長、特に身長を伸ばすために必要なのがカルシウムです。
カルシウムをできるだけたくさん摂って欲しいとカルシウムをたくさん含む食品をチェックしたり、料理のレシピをあれこれ探している親御さんは多いでしょう。
ここでは、カルシウムが子供の成長や身長の伸びにどれだけ必要なものなのか、どんな食品に多く含まれているのかをまとめていますので、参考にしてください。
どのような食品にカルシウムは多く含まれるのか?
子供の成長にはカルシウムが必要なのはよく知られています。しかし、思うように子供がカルシウムを摂取していないので不足しがちになっているようです。
カルシウムはどのような食品に多く含まれているのか、まずそれをしっかり親御さんが把握して、子供に摂取させるようにしましょう。
カルシウムが多く含まれているのは、牛乳、乳製品や小魚、海藻、大豆、大豆製品などですが、緑黄色野菜にもカルシウムが多く含まれるものがあります。カルシウムというと牛乳を一番に思い浮かべますが、他にもカルシウムが含まれる食品があるのです。
グラタンなどの料理なら、牛乳やチーズがたくさん摂れます。もし乳アレルギーで食べられないという場合は、大豆製品がおすすめです。
しかし、牛乳のカルシウムの含有量はダントツで、親からすれば牛乳さえ飲んでいてくれたらと思うものですが、何らかの理由で飲めない場合は別の食品でカルシウムを摂るようにしましょう。
子供のカルシウム不足は行政機関も問題視している
カルシウムは骨の形成や成長に大いに関係する栄養素です。成長期の子供の骨が丈夫になるようにとか、身長が順調に伸びるようにと積極的にカルシウムを摂るようにしているというご家庭も多いでしょう。
丈夫な骨や歯をつくるためには、バランスのよい食事と運動が大切ですが、特にカルシウムはしっかりとりたい栄養素です。また、カルシウムは強い歯や骨をつくるだけでなく、筋肉の収縮や神経を安定させる作用もあります。
食事のメニューでカルシウムがたくさん摂れるような食品を使っているとか、ジュースの代わりに牛乳を飲むようにしてカルシウムを摂らせている親御さんたちもいるようですが、今の子供たちは実はカルシウムが不足しているのです。
近年、ダイエット志向が低年齢化しているのもあり、成長期に必要な栄養素が不足してしまうことがわかっています。成長期にはダイエットをしないなどの指導も必要なのではないかとしています。
子供たち自身に、成長期には朝、昼、晩の3食は生命活動の源であること、骨の健康だけでなく心身の健康を維持していくために必要なものであることをしっかり理解させなければなりません。
カルシウムは成長や身長促進に欠かせない栄養
子供が成長期になると成人よりも骨の成長が活発になります。骨量が増えるこの時期に骨を丈夫にしておくことはとても重要です。将来、骨粗しょう症を防ぐことになるのです。
丈夫な骨を作るには、バランスの取れた食事と運動が大切です。ここで摂りたいのがカルシウムです。カルシウムは丈夫な骨や歯を作るだけでなく、神経を安定させたり筋肉を収縮させる作用もあるのです。
カルシウムは牛乳などの乳製品、骨ごと食べられる小魚、豆腐、納豆、海藻、野菜などに多く含まれるのですが、この中でも牛乳などの乳製品はカルシウムの吸収率が高く、含有量も多いので効率よく摂れます。
カルシウムはビタミンDと一緒に摂ると良いと言われています。体内でのカルシウムの利用効率が高まるのです。
イワシやサンマ、サケ、キノコ(しいたけ、きくらげ)などにビタミンDが含まれています。また、適度に日光を浴びることでビタミンDが生成されますので、外で遊ぶことも重要です。
カルシウムを多く含んだ食品一覧
カルシウムは子供の心身の成長、身長の伸びに大いに関係する栄養素です。子供のカルシウム不足が最近問題になっており、積極的にカルシウムを含む食品を摂るようにと学校などでも指導されています。
親として子供の成長を願い、毎日の食事がきちんと摂るようにとあれこれ考えていても、どんな食品にカルシウムが多く含まれているのか、詳しく知らない人も多いでしょう。
ここでは、カルシウムを多く含んだ食品をいくつか紹介し、カルシウムの含有量とその他に含まれている栄養素をご紹介します。
紹介するのは、「ほしひじき」「切り干し大根」「さくらえび」「しらす干し」「牛乳」、そしてこれら以外の食品でカルシウムが含まれているものをまとめています。
うまく料理に取り入れ、子供に食べさせてあげましょう。
ほしひじき
カルシウムが多く含まれている食品はたくさんあるのですが、その中でもほしひじきはカルシウムの含有量が多いものとされています。100g中に1000mgのカルシウムが含まれているので、成長期の子供の食事メニューに取り入れたい食品です。
100g中に1000mgという量は、牛乳の約12倍です。牛乳が苦手な子供には、ほしひじきを食べるようにすると良いでしょう。
ほしひじきはカルシウムの他にも食物繊維、マグネシウム、ビタミンAといった栄養素が豊富に含まれています。食物繊維は腸内環境を整えますし、マグネシウムは血液の循環を整えます。
切り干し大根
切り干し大根に含まれているカルシウムの含有量は、100g中に500mgです。牛乳と比べると脂肪分が少ないので、とてもヘルシーな食品です。
大根のほとんどは水分なのですが、切り干し大根は天日干ししているので水分が減り、栄養、うま味が凝縮されています。
カルシウムを効率よく吸収するためには、ビタミンDが必要とされていますので、ビタミンDを含む食品も一緒に摂ると良いです。
きのこ類や魚にビタミンDは含まれていますので、切り干し大根とぜひ一緒に摂取しましょう。
さくらえび
動物性食品にもカルシウムを多く含むものがたくさんあります。その中でも特にカルシウムが多いのが、さくらえびです。さくらえびはえびを丸ごと一尾食べるので、カルシウムが多いというのはよく知られています。
さくらえび100g中にカルシウムは2000mgも含まれています。牛乳には110mgですから、どれだけ多いかがわかります。うまく食事に取り入れ、効果的にカルシウムを摂取しましょう。
さくらえびにはカルシウム以外にもビタミンやナトリウム、カリウム、鉄、亜鉛など体に必要な栄養素がたっぷり含まれています。魚に多く含まれるというDHAもさくらえびには含まれているので、成長期の子供にはたっぷり食べさせたい食品です。
しらす干し
しらす干しというと、カルシウムが豊富な食品であることは知られています。100g中に520mg含まれており、さくらえびやチーズに次いで多い食品です。しらす干しが好きだという子供も多いので、食卓によく登場するのではないでしょうか。
しらす干しにはカルシウムの他にDHAやEPAという不飽和脂肪酸も含まれています。DHAは記憶力の向上や悪玉コレステロール値を下げる、中性脂肪の減少効果が、EPAは血流を改善するので代謝アップにつながります。
カルシウムは成長期の子供に必要な栄養素ですし、そこに頭が良くなると言われているDHAも含まれているとなると、しらす干しは子供の食生活にぜひ取り入れたい食品になるでしょう。
牛乳
カルシウムと言えば一番に牛乳をイメージしますが、確かに牛乳にもカルシウムは多く含まれています。牛乳には100g中に110mgのカルシウムを含有しており、飲むだけで良いので簡単に摂取できます。
牛乳には、カルシウムだけではなくタンパク質や脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルがバランスよく含まれていて、子供から大人の生命活動、健康維持に大きな役割を果たしているのです。
毎日の食事から三大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)とビタミン、ミネラルを取り入れないといけないのですが、バランスよく摂るのは難しいものです。
また、最近の研究では人間の免疫系、循環器系、内分泌系にも作用して免疫力を高めて病気を予防する機能があることもわかってきました。
免疫力を高めて病気にかかりにくくするとか、病原菌の感染を防ぐ、血圧を正常にするといった働きがあるとされ、牛乳の効果が注目されているのです。
しかし、牛乳が嫌いで飲めないとか、飲むとお腹が痛くなるという子供もいるでしょう。その場合は、グラタンやシチュー、スープなどの料理に使って摂るようにすると摂りやすいです。
上記以外のカルシウムの供給源になる食品一覧
ほしひじきや切り干し大根、しらす干し、牛乳にカルシウムが豊富に含まれていることはわかりましたが、これらの他にもカルシウムの供給源になる食品があります。
植物性食品と動物性食品に分けて、カルシウムが多く含まれる食品をご紹介しましょう。
まず、植物性食品では、えんどう豆、いりごま、凍り豆腐、油揚げ、小松菜、モロヘイヤ、かぶの葉、つるむらさきです。
動物性食品では、パルメザンチーズやプロセスチーズ、わかさぎ、めざし、アユ、アイスクリーム、ヨーグルトです。パルメザンチーズというのは粉チーズといえばわかりやすいでしょう。
パルメザンチーズには、100gあたり1300mgもカルシウムが含まれていますので、料理に使って摂るようにしましょう。牛乳が飲めない子供もいるかと思いますが、その場合はチーズやヨーグルトを食べるのも良いです。
チーズを食べ過ぎると塩分が過剰になるのが心配です。また、カロリーも増えがちなので植物性食品も上手に取り入れてカルシウムを摂るようにしましょう。
カルシウムを多く含んだおすすめ料理一覧
成長期の子供の骨が丈夫になって欲しい、身長が高くなって欲しいという親御さんたちは多いでしょう。自分の子供が健やかに育ってくれることが一番の願いです。そのためには、栄養バランスの取れた食事を摂ることが大切です。
カルシウムには骨や歯を強くする効果がありますが、最近子供のカルシウム不足が課題になっていて、カルシウムが不足するとどうなるかなどを指導するようになってきました。
ここでは、カルシウムを多く含んだ料理をご紹介します。カルシウムを多く含む食品をおいしく食べる調理方法を知り、毎日の食事メニューの参考にしてください。
ほしひじきを使った料理
ほしひじきを使った料理というと、ひじきの煮物がまず思い浮かびます。大人になると煮物がおいしく感じますが、子供はあまり食べてくれません。子供でも残さず食べてくれるような、ほしひじきの煮物をご紹介しましょう。
調理方法
材料はほしひじき、にんじん、油揚げ、しめじ、ツナ缶です。ひじきは水で戻し、にんじん、油揚げは千切りに、しめじは半分くらいに切りましょう。
ツナ缶の油でひじきを炒め、にんじん、油揚げも炒め、しめじに火が通ったら調味料(和風だしの素、酒、みりん、しょうゆ)を入れます。
調味料が全体に行きわたったら、ツナ缶を入れて汁気がなくなるまで炒めます。全体が混ざったら出来上がりです。ツナのコクが出て、子供が喜ぶ味になります。
切り干し大根を使った料理
切り干し大根にはカルシウムが多く含まれており、ぜひとも子供に食べさせたい食品です。しかし、切り干し大根の煮物にすると、大人はうれしいのですが子供の箸はあまり進みません。
子供が喜んで食べる味つけにするには、カレー粉を使うと良いようです。
切り干し大根というと、洗って水で戻さなければならず、戻すのを忘れてしまうとできないと思いがちですが、今からご紹介するカレー切り干し大根は、戻さずに作れます。
調理方法
フライパンで玉ねぎ(薄切り)、にんにくスライス、にんじん(いちょう切り)を炒めます。しんなりしたら鶏ひき肉を加え、さらに炒めます。
切り干し大根はさっと洗って水けを軽く絞ったものを加え、水とカレー粉、しょうゆ、みりん、コンソメ顆粒を入れて混ぜます。
ふたをして沸騰したら弱火で5分ほど煮ていんげん(冷凍)を入れて中火で炒め煮をして水分を飛ばせば出来上がりです。時短でおいしい切り干し大根メニューです。
さくらえびを使った料理
カルシウムをたっぷり含むさくらえびを子供にも食べさせたい、けれどレシピが思い浮かばないという親御さんは多いと思います。そんな人におすすめの、さくらえびレシピをご紹介しましょう。
ここでご紹介するのは、さくらえびを使ったおやつです。材料は薄力粉、粉チーズ、乾燥さくらえび、オリーブ油、豆乳、塩です。
調理方法
乾燥さくらえびはすりこぎで細かく砕きます。薄力粉、さくらえび、粉チーズ、オリーブ油を混ぜます。混ぜていくと生地がポロポロになってきますので、豆乳を少しずつ入れて混ぜていきます。
型で抜いたものに塩を少しかけ、180℃に予熱したオーブンで10分前後焼けば出来上がりです。さくらえび、粉チーズ、豆乳が入っていますのでカルシウムたっぷりのおいしいおやつになります。
添加物も入っていませんので安心して子どもに食べさせられます。
しらす干しを使った料理
しらす干しはいつでも手に入れることができ、味も安定しているので子供にも人気がある食品ですが、毎回同じ食べ方だと子供も飽きてしまいます。
飽きが来ないような、そして簡単なしらす干しメニューをご紹介しますので、参考にしてください。カルシウムがたっぷり摂れる、しらす干しと小松菜のおにぎりをご紹介します。
調理方法
まず、しらす干しはさっと茹でると臭みが消えるのでひと手間かけましょう。小松菜は粗みじん切りにします。
フライパンにごま油を入れ、しらす干しを炒めます。1分ほど炒めたら小松菜も一緒に炒めます。小松菜が色鮮やかになってきたら調味料(薄口しょうゆ、みりん)を入れて水分がなくなるまで炒め、白ごまを入れます。
これをこのままご飯に混ぜて、おにぎりにすれば食べやすく、子供も喜んで食べてくれます。塾や習い事に行く前の腹ごしらえや夜食におすすめです。もちろん、大人もおいしく食べられます。
モロヘイヤを使った料理
野菜にもカルシウムが豊富に含まれているものがありますが、ここ数年前からモロヘイヤが注目されているのはご存知でしょうか。モロヘイヤにはカルシウムがたくさん含まれているので、子供にもぜひ食べさせたい野菜です。
モロヘイヤは緑が濃いのが特徴で、何となく青臭いのではないかと子供は思うのか、あまり食べてくれません。でもホウレンソウや小松菜よりもクセはなく、嫌な青臭さは一切ありません。
子供におすすめのモロヘイヤ料理は、スープです。
調理方法
モロヘイヤの葉のみをちぎり、ざく切りにしておきます。鍋にコンソメの素と水を入れ、沸騰したらモロヘイヤを入れます。3分ほど煮たら溶き卵を流して卵とじにし、塩コショウで味を調えて完成です。
モロヘイヤは加熱するとねばりが出るのでスープにとろみがつき、つるんとした喉ごしで食べやすくなります。すぐ火が通るので、煮過ぎないように注意しましょう。
栄養満点な料理・料理が苦手な方は子供用サプリの活用を
カルシウムを多く含んだ食品を使っての料理をいくつかご紹介していますが、毎日作るのは大変だ、料理が苦手なのでなるべく作りたくない、という親御さんもおられるでしょう。
夫婦共働きで忙しいという人も増えていますし、できれば簡単に栄養が摂れる方法はないのかと探している人も多いです。
子供にはカルシウムやその他の栄養素を十分に摂らせたいが、料理を作るのが大変という人におすすめなのが、子供用サプリメントです。
成長に必要なミネラル・ビタミン配合の子供用サプリを選んで
今はスーパーなどでもいろんなサプリメントが手に入るようになりました。ビタミンやミネラル、いくつかの栄養素を合わせたサプリメントなど、用途に合わせて選ぶことができます。
サプリメントは薬ではないのだから、子供も一緒に飲んで大丈夫でしょう、と大人向けのサプリを飲ませる人がいますが、これはあまりおすすめできません。
比較的きちんと食事を摂れている健康な子供にマルチビタミンのサプリメントを与えると、鉄や亜鉛、葉酸、ビタミンAやビタミンCを過剰に摂取してしまう可能性があります。
しっかり食事を摂っていても、これらの栄養素はやや足りていないという結果が出ており、不足しがちな栄養素を補うための子供用サプリメントがおすすめなのです。
成長期の子供に必要な栄養素を補給できる、子供用サプリメントを選ぶようにしましょう。
まとめ
子供が健やかに成長するためには、十分な栄養素が必要です。成長期にカルシウムなどの栄養素をしっかり摂っておくことで、身長も順調に伸びていくのです。
カルシウムには骨や歯を強くする働きがあるというのは有名ですが、現代の子供たち全体的にカルシウムが不足していることがわかっています。
カルシウムを多く含む食品は、植物性食品ならひじきや切り干し大根、モロヘイヤ、小松菜など、動物性食品ならさくらえび、チーズ、牛乳、しらす干しなどがあります。
食事メニューに取り入れるのが難しい方は子供用サプリがおすすめ
これらをうまく毎日の食事メニューに取り入れると良いのですが、なかなか難しいものです。
カルシウムを多く含む食品を使った料理をいくつか紹介していますが、毎日となるとレパートリーが無くなってきますし、同じものばかりだと子供は飽きてしまいます。
もちろん、食事はきちんと摂ることが前提ですが、不足しがちな栄養素を補給できる子供用サプリは、過剰摂取する心配もなく安心です。毎日の食事にプラスして、子供用のサプリも上手に活用すると良いでしょう。