子供の成長豆知識

成長期の子供はみんなカルシウム不足?正しい摂取量を教えます!!

「身長を伸ばすために牛乳を飲みなさい」と、子供の頃に一度は言われたことがあると思います。昔から、牛乳や煮干などに含まれている『カルシウム』は身長を伸ばすために必要な栄養素だと考えられてきたからです。

しかし、最近では「カルシウムは骨を強くするだけだから伸びない」や「牛乳は飲みすぎると体に悪い」という反対の意見も目立ってきました。

これでは、どちらが正しいのかわかりませんよね。そこで今回は『カルシウム』について解説し、どういう栄養素なのか知っていきましょう。

Pick Up

成長途中の"小学生が飲むべき"
おすすめサプリ

アスミール

小学生は急激な成長にともない多くの栄養が必要になります。この時期は身長が伸びる見逃せない大切な時期。そんな時期におすすめしたいのが「アスミール」。

不足栄養素をカバーして体作りをサポート。サプリ専門家がおすすめする"全ての小学生に飲んでほしい身長サプリ!(初回1980円も魅力的♪)

今すぐチェックする
Pick Up

成長期真っ只中の
『中・高校生におすすめサプリ』

プラステンアップ

中学生、高校生は成長スパート期を迎え、人生の中で最も身長が伸びる時期です。そんな時期に必要となる栄養素は大人を越える量になります。

そんな栄養を1日たった1杯で補えるのが「プラステンアップ」。すっきりレモン味なので好き嫌いなく飲めます。中・高校生は身長が伸びる最後の時期。しっかりサポートしてあげましょう!

今すぐチェックする
PICK UP
身長サプリが並んだ画像

※JNFは日本ニュートリション協会のことです。

子供の成長期は一度きり!
必要な「栄養」足りてますか?

成長途中の子供はビタミンやミネラルなど多くの栄養素が必要です。そんな栄養素を簡単に補給できる身長サプリ(子供用サプリ)を専門家が評価!わが子にあったものをチョイスしましょう。

カルシウムとは

カルシウムとは人体にもっとも多く含まれるミネラルです。ミネラルとは無機質ともいい、カルシウム以外にもマグネシウムやナトリウムなどがあります。

カルシウムを含めたミネラルの必要量は他よりも少なめですが、体内で作ることはできないため食事から摂取する必要があるのです。

カルシウムは体重の1~2% を占め、その 99% は骨及び歯に存在する。残りの約1% は血液や組織液、細胞に含まれ、身体のさまざまな機能を調節するはたらきをしている。

血液に含まれるカルシウム濃度はほとんど一定に保たれています。濃度が低下してくると副甲状腺ホルモンのパラトルモンの分泌量が増加します。

パラトルモンとは骨からカルシウムを分解することによって、血液内のカルシウム濃度を増加させるものです。つまり、一定に保てないと骨がだんだん弱っていきます。

反対に血液内のカルシウム濃度が増加してくるとパラトルモンの分泌は少なくなり、甲状腺ホルモンのカルシトニンの分泌量が増加してしまうのです。

カルシトニンとはカルシウムとリンを骨に付着させることを促進する効果があります。また、尿と一緒にカルシウムとリンの排泄を促進する効果もあります。

骨はカルシウムの「分解」と、カルシウムやリンの「付着」を繰り返している状態です。

成長期は骨の「分解」よりも「付着」のほうが活動的になるので、分解よりも上回り骨が強くなっていきます。

カルシウムの働き

カルシウムは上記でも説明をしていますが骨を強化する働きをもっています。身長を伸ばすためには『骨の強化』は欠かせません。

「身長が伸びる」とは「骨が伸びる」ことを意味します。骨が丈夫でなければ伸びることはありません。つまり、身長が伸びないことを意味します。

また、骨を強化することによって「骨粗しょう症」を予防することができます。骨粗しょう症とは骨がもろくなり、骨折をしやすくなる病気です。

若い人がこの病気になるイメージはないかもしれませんが、給食がなくなる高校生あたりからカルシウム不足になり始める子が増加してしまうのです。

その結果、20代前後で「骨粗しょう症予備軍」がたくさん増えてきています。中学校からお弁当になる学校もあるので、早い段階からカルシウム不足になる子供もいます。そのため、予防をしっかりとしましょう。

カルシウムは他にも以下の病気を予防できるといわれています。

  • 心血管障害
  • 高血圧
  • がん
  • 腎臓結石
  • 体重管理

心血管障害

心血管障害とは心臓や血管に障害が起きることをいいます。心不全や心筋梗塞などの心臓病、動脈硬化や大動脈瘤などの血管障害です。

十分な量のカルシウムを摂取することができれば、これらのリスクを低減できる可能性があると報告されています。

しかし、大量のカルシウムをサプリメントなどから摂取した場合は、反対に心臓病のリスクを増大されるかもしれないと、別の研究で報告されているのです。

大量のカルシウムがどれほどなのかわかりませんが、国が定める推奨摂取量を超えなければ心配はしなくていいでしょう。

高血圧

高血圧とは血圧が高くなることで、頭痛や耳鳴り、めまい、肩こりなどの症状がでてきます。治療しないままでいると、脳卒中や慢性腎臓病などの合併症を発症させるかもしれません。

いくつかの研究により、カルシウムの推奨摂取量を摂ることができれば、高血圧のリスクを下げることができるといわれています。

実際に大規模な試験が1件行われ、無脂肪および低脂肪の乳製品と野菜と果物を多く摂る食事をとったところ、血圧が低下することがわかりました。

がん

研究から得たデータは少し一貫性に欠けますが、食事またはサプリメントからカルシウムを摂取することによって、結腸直腸がんの予防効果に期待ができるといわれています。

実際に複数の研究では大腸がんのリスクが低減されることを報告されているのです。カルシウムを大量摂取すると前立腺がんの発症リスクの増加と関連していることがわかっています。

しかし、「前立腺がんの結果には一貫性がなく、関連性が弱い」との意見もあります。そのため、あまり心配はしなくてもいいでしょう。

腎臓結石

腎臓結石とは文字通り腎臓に石ができる病気です。主に「カルシウム」で構成されています。カルシウムの中にも種類が何種類かありますが、ほとんどが「シュウ酸カルシウム」です。

腎臓結石になると腰から背中に痛みが生じる、血尿になる、尿がにごる、冷や汗、吐き気などの症状がでてきます。

腎臓結石はサプリメントからカルシウムを大量に摂取すると、リスクが高まる可能性があると報告されているので注意しましょう。

食事からカルシウムを大量に摂取しても腎臓結石はできることがなく、リスク低減に期待できます。食事から摂取するとシュウ酸塩の吸収が減るので、リスク低減に役立つとのことです。

体重管理

さまざまな研究の結果から「カルシウムの大量摂取」は「低体重」と「時間の経過とともに緩やかな体重の増加」と関連していることがわかりました。

ただ、ほとんどの研究で食品かサプリメントからカルシウムを摂取しても、「体重と脂肪への影響はわずか」だともでています。

気休め程度にダイエット効果があるかもと思っておくといいでしょう。

牛乳(カルシウム)を飲むと身長は伸びる?

「牛乳を飲むと身長が伸びる」。これは誰もが一度は聞いたことがある言葉だと思います。これは牛乳に含まれる豊富なカルシウムからきた言葉です。

牛乳を飲むと身長は伸びるのか。先に答えをいうと「牛乳だけ飲んでも身長は伸びません」。なぜ、伸びないのか解説していきます。

身長とは骨が伸びて身長も伸びます。カルシウムも身長を伸ばすためには必要ですが骨や歯の強化、つまり丈夫にするだけで骨を伸ばす働きはありません。

骨を伸ばす働きをするのは「成長ホルモン」です。成長ホルモンを分泌させるためにはカルシウムではなく「たんぱく質」です。(ちなみに分泌させるには、他にも運動や睡眠もあります。)

たんぱく質は成長ホルモンの分泌を促すだけではなく、骨や筋肉の材料となるなど身長を伸ばすためには欠かすことができません。

非公開: 身長を伸ばす主役はたんぱく質!年齢&男女別の摂取量【徹底解説】

たんぱく質とは たんぱく質とは五大栄養素の一つでたんぱく質以外は「脂質……続きを読む

また、たんぱく質以外にもビタミンDやマグネシウム、亜鉛なども身長を伸ばすためには必要な栄養素です。

これらをバランスよく摂ることで身長は伸びていきます。カルシウムだけ摂っても駄目ですし、たんぱく質だけを摂っても駄目です。

牛乳にはカルシウム以外にもたんぱく質などが含まれていますが、他のたんぱく質を豊富に含んだ食材よりは少ないです。そのため、牛乳を飲んでも身長は伸びないということになります。

牛乳と栄養バランスのよい食事を摂ることが大切です。

カルシウムの必要摂取量は?

日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要を参考にカルシウムの必要摂取量を見ていきましょう。

男の子 女の子
3歳~7歳 600mg 550mg
8歳~9歳 650mg 750mg
10歳~11歳 700mg 750mg
12歳~14歳 1000mg 800mg
15歳~17歳 800mg 650mg

必要摂取量は上記のようになっています。ただ、必要摂取量と言われても普段お子さんがどれだけ摂れているかわかりませんよね。

そこで厚生労働省が発表している平均摂取量を紹介します。平成28年国民健康・栄養調査結果の概要を参考にしています。

男の子 女の子
1歳~6歳 421mg 398mg
7歳~14歳 678mg 610mg
15歳~19歳 508mg 426mg

平均摂取量の年齢は一括りが大きくなっていますが、上記の必要摂取量がほとんど満たせていません。唯一満たせているのは7歳~11歳だけです。12歳~14歳になると1000mg必要なので満たせていません。

この時期だけ満たすことができる理由は「給食」のおかげです。給食は管理栄養士さんが考えて作るため、栄養を満たすことができます。

しかし、中学生あたりから地域によっては給食ではなくなるため、必要摂取量を満たすことが難しくなります。

給食があるときは栄養バランスについてあまり深く考えないでもいいと思いますが、夏休みや、お弁当に切り替わるときなど、給食ではなくなったとき栄養バランスについて考えてあげましょう。

カルシウムを多く含む食材

文部科学省「食品成分データベース」を参考にカルシウムを多く含む食材を紹介していこうと思います。

※全て100gあたりの含有量となっています。ちなみに牛乳は100gあたり110mgです。

肉類

食材 含有量
豚(軟骨) 100mg
チキンナゲット 48mg
鶏(軟骨) 47mg
鶏(つくね) 33mg
イナゴの佃煮 28mg

肉類の1位はスズメの1100mgとなっていたのですが、食べる機会が少なすぎるので入れていません。ちなみにスズメは京都のほうで食べられるらしいですよ。

スズメを除けば全体的に肉類に含まれる量は少ないので、カルシウムを目的として食べるのはおすすめできません。

魚類

食材 含有量
干しエビ 7100mg
がん漬け(ガニ漬け) 4000mg
トビウオ(焼き干し) 3200mg
煮干し 2500mg
桜えび(素干し) 2000mg

買う機会が少ないかもしれませんが、カルシウムが豊富に含まれたものばかりです。ただ、どれも100gも食べるのは大変だと思うので、一品として少しだけ出すのがおすすめです。

野菜類

食材 含有量
トウガラシ 550mg
切干し大根 500mg
パセリ 290mg
なずな 290mg
カブ(漬物) 280mg

意外に肉類よりも多く含まれていますが、トウガラシを100g食べるなど考えにくいので、こちらも魚類と同様につけあわせ程度にしておくといいでしょう。

乳類

食材 含有量
ナチュラルチーズ(パルメザン) 1300mg
ナチュラルチーズ(エメンタール) 1200mg
脱脂粉乳 1100mg
全粉乳 890mg
ナチュラルチーズ(チェダー) 740mg

乳類では基本的にチーズに多く含まれていました。エメンタールとはチーズフォンデュに使われることが有名で硬めのチーズになっています。

おやつにチーズを出してあげるなどすれば、良いカルシウム補給になりそうですね。

カルシウムを摂取するうえでの注意点

カルシウムは単体での吸収率が悪く、摂取量が十分だったとしても不足することも考えられます。カルシウムの吸収率をあげるためにはビタミンDと一緒に摂ることです。

また、運動をすることによって骨へとある程度刺激を加えることも大切です。リンやマグネシウムなど身長を伸ばすために欠かせないミネラルは互いに吸収を邪魔しあいます。

そのため、カルシウムを含めたミネラルはバランスよく摂る必要があります。

カルシウムを過剰摂取するとどうなる?

驚く女の子

カルシウムの上限量は厚生労働省によると「17歳以下は十分な報告がないので定めません」とのことです。

つまり、17歳以下のデータはないので「ここを超えると危険」という明確な数値はありませんでした。推奨量は発表されているので、その数値を超えるか超えないかぐらいにしておくといいでしょう。

『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』カルシウムについてによるとカルシウムを過剰摂取すると以下の症状がでる可能性があります。

  • 便秘
  • 高カルシウム血症
  • 鉄や亜鉛の吸収の妨げ

高カルシウム血症とは、血液内のカルシウム濃度が過度に上昇したことをいいます。

過度に上昇することによって、腎臓機能が低下する「腎機能不全」や「血管、軟組織が石灰化」、尿のカルシウム濃度が高まり「腎臓結石の形成」などが起きてしまうのです。

「血管、軟組織が石灰化」とは、軟組織とは骨や臓器などの硬組織を除く、筋肉や脂肪、リンパ管などのことをいいます。

これら軟組織にカルシウムが沈着していき石灰化します。石灰化すると軟らかいはずの組織が固くなっていき、さまざまな障害(慢性腎不全など)を起こしてしまうかもしれません。

17歳以下の子供の場合は先ほども言いましたが十分な報告がないため、これらの症状が起こるかわかりません。引き起こるかもしれないことを考えてカルシウムを摂るようにしてあげてください。

アレルギーの心配はある?

落ち込む子供

カルシウムを摂取するとなったら牛乳などの乳製品ですが、乳製品にはアレルギーになる心配があります。

アレルギーは年齢が低いときに発症しやすく、大人になるにつれてリスクが減っていきます。

アレルゲンの割合はどれぐらいか厚生労働省のデータによると小学校1年生と5年生は「卵と牛乳」が1位と2位となっていました。

中学2年生になると牛乳は4位になりますが、それでも高めです。乳製品はカルシウムを豊富に含んでいますが、アレルギーになる可能性もあります。

乳製品が食べられない、飲めない子だとカルシウムの摂取が難しくなります。そこで、身長サプリを飲んでみてはいかがでしょうか。

カルシウムのサプリではなく、身長サプリを飲むことによってカルシウムの過剰摂取もなりにくく、他の栄養素も補うことができます。ぜひ、一度考えてみてください。

(参考:厚生労働省「第4章食物アレルギー」)

まとめ

骨の強度とカルシウム量は30歳までにピークを迎えるようにしないといけません。しかし、カルシウムの摂取量を満たせているのは給食を食べている年齢の子供だけで、他の年齢の子供はまったく足りていませんでした。

カルシウムが足りないまま成長していくと、身長が伸びづらいだけではなく転んだときに骨折をしたり、怪我しやすくなってしまいます。

病気や怪我のない健康な体を作るには、カルシウムは欠かせません。お弁当になった子供や、夏休みや土日など学校のない日の食事の栄養バランスを見直してあげてください。

そうすれば、健康的な体で成長していくはずです。