成長には様々な栄養がバランス良く必要になってきますが、その中の1つとして挙げられるのがミネラル成分の銅です。
銅は赤血球の生成をサポートする栄養として知られていますが、骨そのものを伸ばすために欠かせないたんぱく質の生成に大きく関与してくるため、不足すると発育不全に繋がってきてしまうのです。
カルシウムやたんぱく質と共にきちんと銅を摂っていけばより成長の可能性を伸ばすことができますから、銅を多く含む食品や料理について学んでいきましょう。毎日の食事を充実させることで、健やかな成長を応援していくことができます。
どのような食品に銅は多く含まれるのか?
銅は、ココアやカシューナッツ、ごま、納豆、しそなどに多く含まれます。
またこの他、イカやタコ、干しエビやカキといった魚介、レバーなどにも豊富に含まれていますが、成長期の子供に積極的に摂らせることを考えていくと、ココアやカシューナッツなどを利用していった方が間違いないと言えるでしょう。
ココアやカシューナッツなどに多く含まれていることから、銅はおやつを利用して必要な量を摂らせることも難しくありません。特にココアなどは好き嫌いをする子はほとんどいませんので、上手く与えて栄養補給ができるよう努めていきましょう。
料理をせずとも既成の食品で与えやすいといったメリットもありますから、上手に与えられるようにしてください。
銅は骨の形成に欠かせない栄養素
強くたくましい骨を作るために必要な栄養というと、やはりカルシウムとたんぱく質を思い浮かべるでしょう。
しかしカルシウムというのは骨の強さに影響する栄養、たんぱく質は骨が大きくなるために必要な栄養であり、これらの材料だけでは骨は伸びることはできません。
銅は一般的に赤血球の生成をサポートする栄養として知られていますが、それだけでは無く成長そのものを促進させる働きも持っています。
骨の成長は素材となるカルシウム、たんぱく質、そして成長を促進させてくれる数々のミネラル成分がバランス良く成り立ってこそ叶うものです。
ミネラルというのは他の栄養と比べるとついついないがしろにしてしまいがちですが、不足すればカルシウムやたんぱく質など成長の素材となる栄養を活かすことができなくなってしまいますから、非常に重要なものなのです。
子供の成長を考えた食品などには必ず含まれている栄養ですし、そういった点を踏まえても、家庭の食事でも不足することが無いよう十分配慮し、料理をしていけるようにしてください。
骨を強くする
銅(Cu)の働きについては、赤血球中で鉄をヘモグロビンに届ける役割を果たすことから、貧血を予防するといった有効性が認められています。(参考:国立健康・栄養研究所「銅」)
またこの他に、骨を伸ばすたんぱく質の生成をサポートする働きもあることから、銅は骨を強くする栄養としても有効性があるとされています。銅が無ければ骨となる素材を活かすことはできず、良質な骨を作り上げるには至りません。
ミネラル成分は強い骨作りには一見あまり関係が無いように思えるかもしれませんが、実際のところこの栄養が充分足りていないと健やかな骨作りは成り立ちませんので、この点はよく心得ておきましょう。
銅が不足すれば骨を強くすることはおろか、そもそも発育不全といった問題が出てくるので、適切な食品を日々の料理に利用し、充分な栄養を摂っていけるようにしてください。
銅(Cu)を多く含んだ食品一覧
銅はいろいろな食品に含まれていますが、植物性食品では、ピュアココア、カシューナッツ、ごま、納豆、しそなどに多く含まれています。
成長期の子供に銅を摂らせるためには植物性食品は非常に便利に利用でき、特にココアやカシューナッツ、甘栗などはおやつなどに用いることもできます。
子供にミネラル成分を摂らせるのはなかなか難しいものですが、これらの植物性食品は料理をせずとも手軽に子供に食べさせることができますから、賢く利用してみてください。好みの食品を定番化させると、不足を心配することも無くなります。
ココア
ココアには、100gあたり3.8mgの銅が含まれています。その他には、たんぱく質、脂質、食物繊維などが含まれています。銅を摂取するのに最も手軽に利用できる植物性食品で、成長期の子供も喜んで口にしてくれやすいといったメリットがあります。
ココアは牛乳に溶かして飲むだけで銅と一緒にカルシウム、たんぱく質も摂ることができますから、成長期の子供に飲ませるにはまさにうってつけの食品です。
料理の手間もかかりませんし、ミネラル成分をこれだけ美味しく摂れる食品というのもなかなかありませんから、上手に利用していきましょう。
カシューナッツ
カシューナッツには、100gあたり1.89mgの銅が含まれています。その他には脂質やナトリウム、カリウム、鉄、マグネシウムなども豊富で、銅に限らず様々なミネラル成分を摂ることができる食品です。
料理に食材として利用できるのはもちろん、そのまま食べることができるのがカシューナッツの魅力です。
成長期の子供の健康的なおやつとなってくれますから、ぜひ利用してみてください。味もよく食べ応えもあることから、比較的多くの子供が好む木の実と言えます。
ごま
ごまには、100gあたり1.68mgの銅が含まれています。その他には、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分も含まれています。
扱いやすい食品なので、様々な料理に利用することができます。特に和食との相性が良いためごま味噌煮やごま和えなどがおすすめです。成長期の子供でも嫌がることなく口にしてくれる食材ですから、積極的に利用してみてください。
またごまペーストなどの食品であれば、パンとの相性も抜群です。手軽に大量のごまを摂ることができるため、料理のメニューに困ると言った場合に活用するのも良い方法でしょう。ごはんであれば、ふりかけなどでも摂ることができます。
納豆
納豆には100gあたり0.61mgの銅が含まれています。その他にはナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分が含まれています。
ごはんのお供として定番の食品なので、食卓にも取り入れやすいでしょう。料理の必要も無くそのまま食べられますから、定期的にメニューに取り入れていくことで銅の不足を予防していくことができます。
ごはんに直接かけてお茶碗で食べるのはもちろん、焼きのりとごはんと一緒に納豆巻にしてあげると成長期の子供も喜びます。焼きのりにも銅は含まれているので、巻物にするとより効率良く摂取できます。
しそ
しそには、100gあたり0.52mgの銅が含まれています。その他にはカルシウムや鉄、マグネシウム、亜鉛などのミネラル成分も含まれています。
成長期の子供が好んで食べるような食品では無いものの、薬味やてんぷらなどで料理に用いると口にしてくれやすいため、どういう与え方をするかが鍵になってくるでしょう。
子供は香りが強い野菜を敬遠しがちですが、しその場合は比較的子供からも好まれる傾向にあるので、上手く食卓に取り入れてみてください。
銅(Cu)を多く含んだおすすめ料理一覧
ココア、カシューナッツ、ごま、納豆、しそなどの銅を多く含む食品は、それぞれそのまま食べることができるのはもちろん、料理をして食卓の一品に加えるとよりしっかり銅を摂取していくことができるでしょう。
料理をすることで他のミネラル成分も一層補っていけるようになります。
食育の面からも一手間かけてあげることが子供のためになるので、時間がある時にはしっかり調理をして食卓に並べるようにしてみてください。
ただ成長のために食べれば良いというのでは無く、より美味しく味わって食べるということがとても大切です。
カシューナッツを使った料理
カシューナッツを使った料理としては、グリーンアスパラを使ったカシューナッツのアスパラ和えがおすすめです。
材料はグリーンアスパラとカシューナッツ、みりん、砂糖、しょうゆで、炒ってすったカシューナッツをみりん、砂糖、しょうゆで味付け、茹でたアスパラに和えるだけでできあがります。
カシューナッツの香ばしさと調味料の甘みは成長期の子供好みの味で、アスパラも喜んで食べてくれるでしょう。アスパラにはビタミンやミネラル成分も豊富ですから、銅(Cu)だけでは無く身体の調子を整えてくれる様々な栄養を摂ることもできます。
炒ってすり、ごま和えのような感覚で料理に取り入れていくと、和食・洋食両方で様々活かしていくことができますから、上手に取り入れてみてください。
ごまを使った料理
ごまを使った料理では、まずはごま和えがおすすめです。黒ごまをみりんとめんつゆで味付け、茹でた葉物野菜と和えればそれで充分食卓を彩る一品になります。
葉物野菜は成長期の子供はあまり好んで食べてくれないことが多いですが、ごま和えで甘めに味付けてあげると、ごまの風味と相まって食べやすく、進んで箸をつけてくれるようになります。
白ごまの場合には、ごま煮にするのがおすすめです。トマトと鶏肉と一緒に煮込むと非常に香ばしく食欲をそそる一品が出来上がります。
ごまがトマトの酸っぱさを和らげてくれるので、トマトが苦手という子供でも喜んで食べてくれるでしょう。トマトと一緒に煮込むことでビタミンもミネラルもたっぷりとれるようになります。
ごまは食品をそのまま食べるだけでなく、様々なアレンジができるので、ぜひ工夫してみてください。
納豆を使った料理
納豆については、基本的には食品をそのまま直接食べた方が無難と言えます。
何故かというと、納豆は火を通して料理をしたりすると、臭いがとても強くなり、食欲を半減させてしまうことが多いからです。特に煮るといった調理はNGなので、心得ておきましょう。
手を加えて食卓に並べるというのであれば、卵焼きの中の具として利用するのがおすすめです。
納豆として食べる時には、お新香と混ぜて食べるのも良い方法です。シャキシャキの野菜の歯ごたえを一緒に楽しむことができ、また様々なビタミン、ミネラル成分と共に銅(Cu)を摂ることができます。
味にうるさい成長期の子供でも喜んで食べてくれるようになるため、納豆に関心を持ってもらえないといった場合には試してみてください。
しそを使った料理
しそを使った成長期の子供向けの料理としては、鶏肉に切り込みを入れてチーズを挟みしそで包んだ、鶏肉のしそ巻きがおすすめです。料理の手間もかからず簡単で、味付けも塩コショウだけで充分ですから、手早くパパッと作ることができます。
鶏肉でたんぱく質を、チーズでカルシウムを摂りながら、しそで銅(Cu)を摂ることができるため、成長期の子供にはぴったりの栄養が摂れる料理と言えるでしょう。
しそはミネラル成分が豊富な食品ですが、なかなかこれ単体では子供は食べてくれませんので、上手くレシピに取り入れていくことが大切です。
鶏肉との相性が良いため、細かく刻んだものを焼きや煮込み料理の最後のトッピングとして加えるといった方法をとるのも良いでしょう。さりげなくプラスするというのがポイントです。
栄養バランスのとれた料理を作るのは難しい
カルシウムやたんぱく質といった骨の素材をより有意義に成長に活かす働きをしてくれる銅(Cu)は、できるだけ積極的に子供に摂取させていきたいものです。
意識して料理に加えていく、もしくは直接食べさせることで不足を補っていくことができますが、だからといってこれを定期的に続けていくのはなかなか難しいものと言えるでしょう。
全ての栄養をバランス良く摂っていかなければ健やかな成長は育めませんが、そのために料理に力を入れていくとなると、これは大変なことです。
様々な食品を利用し、たんぱく質からミネラル成分までバランス良く考えて毎日の料理を作っていくというのは、ほぼ不可能なことでしょう。栄養満点な料理も毎日は作れませんし、料理が苦手な人ならなおさらです。
そういった場合には無理をせず、子供用のマルチミネラルサプリを利用することをおすすめします。
子供用サプリなら簡単に栄養補給が可能
サプリメントを利用すれば健康と成長に必要なミネラルを手軽に効率良く摂ることができますから、これを賢く活用していきましょう。
栄養の基本はもちろん食事ですが、成長期の子供は好き嫌いなど何かと偏食しがちです。
少食で満足に栄養を摂れているか心配といったことも中にはあるでしょうし、そういった場合にはサプリは一層ありがたい存在になってくれます。毎日数粒でしっかり栄養を摂ることができますから、食事と併せて上手く利用してみてください。
まとめ
カルシウムやたんぱく質といった骨そのものの素材となる栄養をしっかり成長に反映させていくためには、成長を促進させてくれる働きを持つ銅(Cu)をはじめとした様々なミネラル成分もしっかり摂っていかなければなりません。
銅は料理をせずとも摂取しやすい食品にも多く含まれているため、比較的摂りやすい栄養と言えます。しかしだからといって毎日決まってそれらの食品を摂取できるかというと難しいですし、子供も飽きがきてしまうことが懸念されます。
毎日の食事の負担や子供の偏食などを考えていけば、栄養バランスを考えた料理というだけでは無く、サプリメントも賢く活用していくべきと言えますから、この点はよく覚えておきましょう。
子供サプリメントの利用も一つ
サプリメントであれば、たった数粒で1日に必要なミネラル成分をしっかり摂ることができますし、親にとっても子供にとっても食事のストレスが大幅に軽減されるといったメリットも出てきます。
無理に料理を頑張ったり食べさせられたりというのは双方にとってかなり負担になりますから、そういった問題から解放されるためにもサプリメントを上手に活用していきましょう。
上手に栄養を補っていくことでより健やかな成長を見守っていくことができるので、食事とサプリメントでバランスをとっていってください。