身長を伸ばすのに効果的と言われている代表的なスポーツといえば、バレーボールやバスケットボールです。そのように言われる理由は、ジャンプするなど飛び跳ねる動きが多いスポーツだからでしょう。
では野球はというと、特に身長が伸びるスポーツとしては認知されていません。バスケットボールやバレーボールと比べるとジャンプするような動作も少ない為です。
ポジションなどにもよりますが、野球選手の中には長身の選手もたくさんいます。そこで、スポーツの中でも野球にクローズアップして、身長との関係性を調べて解説していきたいと思います。
戦後野球選手の身長はどんどん成長している
野球選手の身長については、戦後どんどん成長していることがデータからもわかっています。たくさんのスポーツ選手の中でも特に野球選手の体格は如実に成長しているのです。
まず身長についてですが、1950年頃のプロ野球選手の身長は平均で170cmほどでした。これが2002年になると一気に10cm近く伸びて平均180cmにまでなっていたのです。
こうしたデータから、戦後数十年で日本のプロ野球選手の身長と体重は、飛躍的にアップしていることがわかります。
これが野球というスポーツをしたことが効果的に働いたためかどうかはわかりませんが、少なくとも野球をやったことが、身体の成長に対してマイナスとなっている事はないと言ってよいでしょう。
野球選手は身長が高い方が有利なのか?
野球選手には、いろいろなタイプがいます。がっちりしているタイプもいれば、スリムな選手もいてどちらもプロ野球などで活躍しています。
身長に関しても大きい選手もいれば小さい選手もいますが、実際に野球をやるにあたっては身長が高い方と低い方ではどちらが有利なのでしょうか。
野球はバスケットボールやサッカーのように選手同士の体が接触することが少ないスポーツです。よって、体格差がプレイにそれほど影響する事は少ないでしょう。ですから、身長が小さくても選手次第では野球界で活躍する事が可能です。
身体が大きければその力を効果的に使って投打に活かすことができます。
では、なぜ体の小さな選手が一流選手となっているのかといえば、それは身体の小ささを補えるだけの飛びぬけた能力を持っているからです。体格の大きな選手のようにホームランは量産できなくても、ヒットを量産することなら小さな選手でもできます。
このように、身長がなくても野球で活躍はできますが、身長はないよりもあった方が他の選手よりも有利な立場でプレイできるということには変わりありません。
プロ野球選手になるには身長175cm以上が基準
あまり知られていないかもしれませんが、プロ野球選手になる為には、身長の基準があります。プロ野球選手は身長175cm以上ある事が一般的な基準となっているのです。
ただ、球団ごとに違いますので、すべての球団が身長の基準を設けているわけではありません。
入団テストに身長の基準がある事で知られているのは、広島カープです。広島カープの入団テストでは、身長175cm以上ある事が条件となっています。
身長が高い方がプロのスカウトの目にも止まりやすく、入団テストを受ける資格を手に入れられるということでしょう。
ただし、身長が低いからと言って絶対にプロ野球選手になれないわけではありません。球団の中には身長の基準を一切設けていないところもあります。
もちろんこれは基準がないというだけであって、身長は高い方が有利である事には変わりありません。プロスポーツ選手として一流になれる可能性が身長の低い選手よりも高いといえるのです。
野球に向いている子供
どのスポーツにも向き不向きがありますが、野球にも向いている子供と向いていない子供がいます。では、野球にはどんな子供が向いているのでしょうか。
まず第一に身長が高い子供です。センス云々もありますが、何よりも身長が高い子供は野球を行う上で有利なのです。
身長が高いほうが有利な理由
なぜ身長が高い子供が野球をする上で有利かというと、例えばピッチャーの場合、身長が高い方が手足も長い為、より高い位置からボールを投げる事ができます。
高い位置からボールを投げられるということは、それだけボールに対しても効果的に力を加えることができますので、身長の低い選手よりもピッチャーに向いているといえます。
あとはファーストを守る選手も高身長の子供が向いています。ファーストは守備にとって非常に重要なポジションです。ですから、大きな体でボールを必ずとらえられる子供はファーストにも向いているのです。
野球にあまり向いていない子供
野球に向いていない子供はどんな子供かというと、やはり身長が低い子供です。身長が低くても才能を活かすことができるスポーツはたくさんありますし、野球ももちろんその一つです。
しかし、身長が低いということは、十分に身体能力を効果的に発揮する事ができないのです。
身長が低いということは、当然手足も高身長の子供に比べて短いので、守備範囲も狭くなりますし、ピッチングやバッティングを行う際に発揮できる力も小さくなります。
太っている子供もあまり向いていない
太っている子供もあまり野球に向いているとは言えません。足が速ければヒットからの出塁という可能性がありますが、太っている子供はもちろん足も遅い傾向がありますから、出塁の可能性も低くなります。
そうなると太っている子供ができるポジションといえばキャッチャーなどかなり限られてしまうのです。
侍ジャパン日本代表メンバーの身長は?
日本のプロ野球選手の中でもトップクラスの選手が選ばれる侍ジャパンに所属している日本代表選手の身長はいったいどれくらいでしょうか。
侍ジャパンに選ばれるくらいなので、彼らの身長を確認してみれば、身長がどれくらい野球に対して効果的なのかがわかるはずです。
では、侍ジャパンの各選手の身長について詳しくみていきましょう。
「U12代表選手」
野球選手のトップクラスの集まり侍ジャパンの選手の中で、まずU12代表選手の身長を見ていきましょう。U12代表選手には15人の選手が登録されています。
その中で最も身長が高い選手は、森山竜之輔選手です。森山竜之輔選手はキャッチャーで、身長は168cmとなっています。
次にU12代表選手の中で最も身長が低い選手は牧原賢汰選手です。牧原賢汰は内野手で、身長は143cmとなっています。牧原選手はやや小柄ですが、U12なのでまだまだこれから身長が伸びる可能性があります。
U15代表選手
野球侍ジャパンのU15代表選手は、全部で18人います。その中で最も身長が高い選手は、ピッチャーの寺西成騎選手で、185cmあります。逆にもっとも身長が低い選手はキャッチャーの菅谷真之介選手と内野手の米永大基選手です。
菅谷真之介選手と米永大基選手はふたりとも165cmとなっています。最も身長が高い寺西選手と比べるとその差は20cmもあります。
ちなみに侍ジャパンのU15代表選手の平均身長は172cmでした。このようなデータから、U12代表選手と同様に身長の高さは、野球というスポーツのプレイに対して効果的に働いているということがわかります。
日本代表・世界で活躍する野球選手の身長は?
ここまでは侍ジャパンとして日本国内で野球選手として活躍している選手たちの身長をみてきました。ここまでのデータでは、身長が高い方がスポーツ選手としては力を効果的に使って活躍できているということが分かります。
では、さらに日本を出て世界で活躍している野球選手の身長はどうでしょうか。世界で活躍する野球選手は、日本の野球選手の中でも一握りの逸材です。
近年、日本からは非常に多くの野球選手が世界に出て活躍しており、参考となる選手がたくさんいますので、一人ひとり見ていきましょう。
海外で活躍する日本人野球選手
まず海外に出た野球選手といえばイチロー選手です。イチロー選手は現在シアトルマリナーズに所属しています。その身長は175cmで、特に大きくも小さくもなくといったところです。
次にシカゴカブス所属のダルビッシュ有選手です。ダルビッシュ有選手は見るからに身長が大きいことがわかりますが、その身長は196cmあります。これだけの身長があれば海外の選手とも張り合えるでしょう。
そしてもっとも最近海外に渡った大谷翔平選手は、こちらもダルビッシュ有選手同様高身長のイメージがありますが、その身長は193cmでダルビッシュ有選手には及びませんでした。
NPB(日本プロ野球)チーム別平均身長
海外で活躍しているプロ野球選手の身長はみなさん高身長で、スポーツを行うにあたり身長が効果的に作用しているということがわかりました。では、NPB(日本プロ野球)で活躍している選手たちの身長はどのようになっているでしょうか。
海外で活躍する選手たちに比べると選手の数が多いので、中には小柄な選手もいると思いますが、平均身長はこれまでの流れで行くと、少なくとも日本成人男性の平均身長よりははるかに上回るはずです。
そこで、まずはセントラルリーグとパシフィックリーグそれぞれの選手の平均身長、そしてポジション別の平均身長などいろいろな面で調べて、野球と身長に関する関連性を調べていきたいと思います。
セントラルリーグ6球団の平均身長
まず始めはセントラルリーグの6球団に所属している野球選手の身長を見ていきたいと思います。高身長の選手が多ければ、やはり身長はスポーツ、特に野球に効果的であるということが分かるでしょう。
広島東洋カープ | 180.5cm |
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読売ジャイアンツ | 182.1cm |
横浜DeNAベイスターズ | 179.8cm |
阪神タイガース | 181.2cm |
東京ヤクルトスワローズ | 180.5cm |
中日ドラゴンズ | 179.8cm |
これが各球団ごとの2016年時点の平均身長となっています。
6球団の中で最も平均身長が高いのは読売ジャイアンツの182.1cmで、もっとも平均身長が低いのは横浜DeNAベイスターズと中日ドラゴンズの179.8cmでした。
もっとも低いと言っても約180cmありますので、セントラルリーグの選手は成人男性の平均身長よりかなり大きいことがわかります。
パシフィックリーグ6球団の平均身長
次はパシフィックリーグ6球団の平均身長を見てみます。パシフィックリーグの各球団の平均身長は180cmほどありましたので、野球というスポーツに対して身長が高いことは効果的であると証明できています。
北海道日本ハムファイターズ | 180.4cm |
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福岡ソフトバンクホークス | 180.1cm |
千葉ロッテマリーンズ | 179.8cm |
埼玉西武ライオンズ | 178.5cm |
東北楽天ゴールデンイーグルス | 177.5cm |
オリックス・バファローズ | 180.3cm |
最も平均身長が高いのは北海道日本ハムファイターズの180.4cm、最も平均身長が低いのは東北楽天ゴールデンイーグルスの177.5cmでした。
東北楽天ゴールデンイーグルスは12球団の中で最も平均身長が低いですが、それでも成人男性の平均身長よりはかなり高くなっています。
ポジション別平均身長
野球は他のスポーツと同様に、いくつかのポジションに分かれています。大まかに分けるとピッチャー、キャッチャー、そして内野手と外野手です。
どのポジションになるかは本人の意思と、適性能力によって決まる事が多いですが、この適性能力の中には身長の要素も含まれています。
まず、各ポジションの平均身長を見てみましょう。
ピッチャー | 182.2cm |
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キャッチャー | 179.1cm |
内野手 | 178.9cm |
外野手 | 179.9cm |
やはり最も平均身長が大きいポジションはピッチャーでした。これは、高身長な方がその体格を活かした効果的なプレイができるためです。ですから、身長がある選手はピッチャーになる傾向が強いといえます。
他のポジションの選手の平均身長も、最も小さい内野手で178.9cmありますから決して小さいわけではなく、やはり野球には身長があった方が有利といえるのでしょう。
高校野球(甲子園出場)選手の平均身長
ここまで海外や国内で活躍しているプロの野球選手の身長についてみてきました。そして身長が高い方が効果的に力を使ってスポーツとしてプレイできることがわかりました。では、高校野球の選手ではどのようになっているでしょうか。
高校野球には毎年全国からものすごい数の高校がエントリーしていますので、各学校ごとの平均身長などのデータはありませんでした。2016年の時点での平均身長は173.5cmです。この中には一年生から三年生までが含まれています。
高校野球の選手たちの一年生から三年生が含まれているにも関わらず、平均身長は高校三年生の平均である170.7cmを上回っていました。
そのため、高校野球においてもやはり身長は高い方がより有利であり、身長の高い選手たちが活躍しているということがわかります。
MLB(メジャーリーグ)選手平均身長
日本のプロ野球選手、高校野球の選手の平均身長は、一般的な同年代の野球選手と比べて高いことがわかりましたので、野球と身長の関係性がわかりました。
では、MLB(メジャーリーグ)で活躍する選手はどうでしょう。MLB(メジャーリーグ)の選手も日本人選手と同様に、高身長を効果的に利用しているのでしょうか。
MLB(メジャーリーグ)の平均身長ですが、ピッチャーの平均身長が188.9cm、キャッチャーが184.3cm、そして野手の平均身長が184.8cmとなっていました。
中には2メートルを超える選手もいますので、やはりMLB(メジャーリーグ)でも身長の高い選手が多く活躍していることがわかります。
身長が低い人はどうしたらいいの?
他のスポーツはもちろんのこと、野球においても身長が高い事はいろいろな面で有利に働きます。恵まれた体格はその力を最大限に効果的に活用してプレイすることができるからです。
しかし、それであれば身長が低い人は野球選手として活躍できないのかというと、そんなことはありません。
実際、日本国内でも海外でもそれほど身長が高くないのに大活躍している選手はいます。こうした選手はなぜ身長というハンデがありながらも、プロの世界で活躍できているのでしょうか。そこにはいくつかの共通点があります。
共通点
例えば身長が低いけどパワーで勝負するには、筋肉をつけるなどして体重を増やしています。身長が低くてもしっかりとした筋肉と体重があれば、大きな選手に負けないパワーを生み出すことができるからです。
他にはとびぬけて足が速いという選手も、身長のない選手には多いです。身長が低い選手は総合力では大きな選手にはかなわないかもしれません。
しかし、そんな中で活躍している選手たちは、なにか一つとびぬけた能力を持っています。そしてそのとびぬけた能力を効果的に利用して、体格差をカバーしているのです。
練習後の栄養不足解消に子供用サプリで栄養補給を
野球選手は身長が高い方が圧倒的に有利であるということは、これまでの数々の選手の身長データでわかりました。ですから子供のうちに身長が伸びてしまっている場合は特に身長に関しては心配する必要はありません。
しかし、野球をしていて身長がなかなか伸びない子供の場合はなんとか身長を伸ばしたいと考えるでしょう。
野球をする事で身長が伸びなくなるということはありませんが、練習でエネルギーを消費しすぎてしまって、食事で補い切れていないので、身長が伸びにくくなるというケースは考えられます。
身長が伸びないのを避ける為には、毎日しっかりと食事をとって栄養補給できていればよいのですが、食事だけでは不足分のエネルギーや栄養が摂取しきれない、あるいは疲れによって食事の量が少なくなってしまっているという場合もあります。
このように激しいスポーツを行う場合には、子供用のサプリメントを取り入れる事で栄養を補うことがおすすめです。
サプリを効果的に用いる事で順調に身長を伸ばしていく事ができれば、身長の伸びとともに身体能力もアップしていきます。そうすれば、野球を行う上で有利な高身長を手に入れられるでしょう。
まとめ
野球の世界では、身長が高いことはかなり有利に働きます。日本国内のプロ野球選手の身長を見てみると、一般の男性よりも多くの選手が高身長です。さらに、日本を出て海外で活躍している日本人選手はさらに恵まれた体格をしています。
メジャーリーグで活躍している外国人選手に至っては、世界中から選手が集まっているだけあって、さらに大きな選手がたくさんいます。
特に野球というスポーツではピッチャーが高身長を生かして活躍できる傾向がありますので、子供の頃から身長の高い場合には、ピッチャーやファーストの守備につくことが多くなるでしょう。
野球は身長は高いほうが有利
逆に身長の低い人はというと、決して野球で活躍できる可能性がないわけではありません。現実に身長が高くないのにプロとして活躍している選手はたくさんいます。
身長が低くても野球選手になることは可能ですが、やはり高身長は有利ですので、できれば身長があった方が望ましいのです。
そのため、子供の頃からしっかりと栄養を取り、場合によってはサプリメントを効果的に活用して身長を伸ばすことをおすすめします。