この記事の監修担当
日本ニュートリション協会公認
サプリメントアドバイザー
「子供の身長を伸ばす方法が知りたい…」
少しでも子供の将来の力になりたいと願う親御さんはたくさんいらっしゃいます。また、そんな親御さんがこの記事をお読み頂いていると思います。
身長は大人になってからは伸びません。成長期を過ぎた後、大学生ぐらいになると身長も完全に止まってしまいます。そのとき、子供は自分の身長に対してどのような感情を抱くのでしょうか。
興味深い調査を見つけました。立命館大学が行った大学生に対する調査(※1)によると、現在の自分の身長に満足していない男女は全体の66%、つまり過半数以上に達しています。
だからこそ、まだ身長が伸びる時期に子供の身長を最大限に伸ばしてあげるのが重要になってきます。
ですが、まずお伝えしなければならないことがあります。それは”子供の身長を伸ばす簡単な方法はない”ということです。
いまだかつて、医学的に証明された方法はこの世に存在しません。手術で身長を強制的に伸ばす方法はありますが、一般家庭でそんなことを行うのは現実的ではありません。
- 身長を伸ばす方法
- 身長を伸ばすサプリ
このような情報はネット上に溢れています。しかしそんなサイトに対して、当サイトは”No”を付きつけたいと思います。
では、なぜこの記事を書くのか…。それは正しい方法を行えば、最大限、子供の身長を伸ばす応援はできるからです。
まず理解して頂きたいのが、「これだけやれば背が伸びる」といった簡単な方法はなく、正しい方法が必要だということです。
この正しい方法を行うためにはまず、子供の成長や身長がどのように伸びるのか、その仕組みを理解しなくてはいけません。
ここでは仕組みを含めた、子供の成長や身長に関するすべての知識を集めました。
はじめに言っておくと、この記事は長いです。でも情報はここに集約しているので、このページを見ればすべてわかります。
- 子供の成長が心配
- 周りの子と比べて背が低い気がする
- 好き嫌いが多く偏食ぎみ
- もしかしたら病気かも
私も子をもつ親です。私なら中途半端な情報ではなく、現実的な情報がほしいと思います。そんな想いからこの記事に今ある情報をすべて詰め込みました。
子供の成長に関する悩みを解決するために、この記事をお読み頂き、次の第一歩を踏み出しましょう。
まずお子さんの年齢別平均身長を把握しよう
お子さんの現在の平均身長をここで確認してください。
男子 | 女子 | ||
---|---|---|---|
年齢 | 平均身長(cm) | 年齢 | 平均身長(cm) |
0歳 | 49.0~73.9 | 0歳 | 48.4~72.3 |
1歳 | 75.0~84.7 | 1歳 | 73.4~83.5 |
2歳 | 85.4~92.7 | 2歳 | 84.3~91.6 |
3歳 | 93.3~99.7 | 3歳 | 92.2~98.9 |
4歳 | 100.2~106.2 | 4歳 | 99.5~105.6 |
5歳 | 106.7~112.7 | 5歳 | 106.2~112.2 |
6歳 | 113.3~119.1 | 6歳 | 112.7~118.3 |
7歳 | 119.6~124.8 | 7歳 | 118.8~124.1 |
8歳 | 125.3~130.4 | 8歳 | 124.5~130.0 |
9歳 | 130.9~135.9 | 9歳 | 130.5~136.3 |
10歳 | 136.4~141.9 | 10歳 | 136.9~143.1 |
11歳 | 142.2~148.5 | 11歳 | 143.7~149.2 |
12歳 | 149.1~155.9 | 12歳 | 149.6~153.4 |
13歳 | 158.5~162.3 | 13歳 | 153.6~155.8 |
14歳 | 162.8~166.8 | 14歳 | 156.0~157.0 |
15歳 | 167.1~169.2 | 15歳 | 157.1~157.5 |
16歳 | 169.4~170.4 | 16歳 | 157.5~157.9 |
17歳 | 170.5~170.8 | 17歳 | 157.9~158.1 |
18歳 | 170.8 | 18歳 | 158.0~159.0 |
さらに詳しく見たい方は全年齢別に月齢からわかる平均身長の表を作成しました。そちらも後ほどご覧ください。
「身長は遺伝で決まる」はウソ?
まず知って頂きたいことは「親の身長は遺伝するのか」です。
結論から言うと、遺伝はします。ただし、限定的に遺伝するのが正しい認識です。
子供の将来の最終身長を出す計算方法はどこのサイトでも掲載しているので、もしかしたら目にした方もいるでしょう。計算式は以下のような形式です。
- 男子の予測身長式=(父親の身長+母親の身長+13)÷2
- 女子の予測身長式=(父親の身長+母親の身長-13)÷2
たとえば、父親の身長が165cm、母親の身長が155cmの場合の子供の将来の身長は以下になります。
- (165cm+155cm+13)÷2=166.5cm(男子)
- (165cm+155cm-13)÷2=153.5cm(女子)
それぞれ計算式に当てはめれば、だいたいの最終身長が予測できます。
ただし、このように簡単に誰でも最終身長を予測できることをお伝えしたいのではなく、この計算式が両親の遺伝による割合がかなり大きいことがわかります。
というか、ほぼ両親の身長だけで決まっています。
ところが、実際には両親の身長がそこまで大きくなくても、高身長になるケースは数多くあります。高身長にならなくても親の身長を越して成長するパターンも多いです。
当サイトの編集部にも該当する人物がたくさんいます。
その中の一人(男性)は父親が164cm、母親が158cmで計算式に当てはめると、167.5cmが最終身長になります。しかし、現在の身長は177cm。どう考えても計算式以上の何かがあるとしか言えません。
つまり、”身長は親からの遺伝だけでは決まらない”ということが言えるのではないでしょうか。
もちろん、親の遺伝を受け継がないわけではありません。しかし、その子供に隠された可能性を引き出すことで、身長は親の遺伝以上に伸びるのです。
子供の可能性を引き出す〇〇とは?
では一体、子供の可能性を引き出すために何が必要になるのでしょうか。
それは「生活習慣の改善」です。
生活習慣というフレーズを聞くと、あまりに漠然としててやる前から諦めてしまう方もいるでしょう。しかし、生活環境が大きく子供の成長に関わることは数多くの研究機関がデータを示していて、決して見逃すことはできません。
もちろんここでは、具体的かつ簡単に生活習慣の改善方法をお伝えします。
【大前提】身長が伸びる仕組みを知る
まず大前提として、身長が伸びる仕組みを理解しましょう。
身長が伸びる、いわゆる背が伸びるのは筋肉や脂肪が伸びるているのではなく「骨が伸びる」ことで、身長が伸びます。
骨といっても全体が伸びるのではなく、軟骨部分が伸びます。その軟骨は「骨端線(こつたんせん)」や「成長線」と呼ばれています。
もしかしたら、子供のときにレントゲンを病院で撮った際に「まだ背が伸びるね」なんて言われたことがある方もいるでしょう。これはレントゲンに映る”骨端線があるかどうか”を判断して、そのように言っているのです。
骨端線を成長させれば、当然ながら身長も伸びるわけですが、ここで重要になるのが「成長ホルモン」です。
成長ホルモンから分泌されるソフトメジンCが鍵を握る
成長ホルモンといえば、なんとなく成長や身長と結びつきそうな言葉だと思います。
実際にその認識は間違っていません。しかし、細かく説明すると少しだけ認識の違いがあります。
実は成長ホルモンが直接身長を伸ばすのではなく、成長ホルモンによって分泌されるソフトメジンC(ホルモン)が身長を伸ばす直接的な役目をしてくれます。
成長ホルモンは肝臓でIGF-1(ソマトメジンC)というホルモンをつくる作用があり、このホルモンも骨を延ばします。
文字だけではわかりにくいので、以下の画像をご覧ください。
(出典:成長障害情報サイト「おおきくなぁれ」)
まず脳が身長を伸ばすために成長ホルモンを分泌。成長ホルモンは肝臓に届き、ソフトメジンC(ホルモン)が生成されます。
ソフトメジンC(ホルモン)が働きかけることで、骨の土台となるたんぱく質(コラーゲン)が作られ、そこにカルシウムとリンがくっつくことで硬く、丈夫な骨が出来上がります。
少し医学的な話になりましたが、これが身長が伸びる仕組みです。
補足になりますが、成長ホルモンは骨だけを伸ばすのではなく、筋肉や皮下脂肪、いろいろな臓器に働いて身体を大きくする作用もあります。
ここで知って頂きたいのは身長を伸ばす仕組みはもちろん、そこにまつわる重要なキーワードがいくつか出てきました。
特にその中でも重要なのが「成長ホルモン」です。
脅かすようですが、成長ホルモンが不足すると身長の伸びが悪くなるほど、直接的に子供の成長に関わることです。
逆に、成長ホルモンの分泌がしっかり出来て入れば問題なく身長が伸び、平均身長よりも高くなる可能性もあります。
では成長ホルモンの分泌を増やすためにはどうすればいいのか。
ここで取り挙げたいのが、先ほどご説明した「生活習慣」です。これを改善することで成長ホルモンの分泌を増やせる可能性が高まります。
生活習慣で改善すべき「3つのポイント」
具体的に改善すべき生活習慣は以下の3つです。
- 運動
- 睡眠
- 食事(栄養)
ここで説明に入る前に重要な話をします。実はこの3つの生活習慣は、ぞれぞれ重要視するレベルが違います。
- 運動:1
- 睡眠:4
- 食事(栄養):5
これぐらいの割合になります。見て頂ければわかりますが、運動の重要度はかなり低いです。
その理由は次の項で詳しく解説しますね。
1.運動(優先度は低い)
「年々減少する子供の運動時間」
どこかで聞いたことがあるフレーズではないでしょうか。実際に子供の運動時間は低下しています。
そのため文部科学省もこのように発表しています。
科学技術の進展、経済の発展で、生活が便利になったり、生活様式が変化するなど、子どもの生活全体が、歩いたり、外で遊んだりするなどの日常的な身体運動が減少する方向に変化した。
科学技術の発展、経済の発展と言わると、難しく考えがちですが、身近なところから挙げると、
- スマートフォン
- テレビゲーム
- ネットゲーム
- ゲームアプリ
以前では外出しないと友人と遊べなかった時代から、ネットさえあれば自宅にいながら友人と一緒に遊べる環境に変わりました。
外で遊ぶ時間が減ることも容易に想像できます。
また、子供が巻き込まれる物騒な事件も起こっていて、公園で遊ばせるのも親が躊躇してしまいます。このような環境が余計に子供の運動時間を低下させる原因になっています。
子供の身長を伸ばすために運動も大切な生活習慣の一つです。では、年々減少している運動時間と比例して子供の平均身長は低くなっているのでしょうか。
(出典:文部科学省「調査結果の概要」)
逆に昔に比べて伸びていますよね。ある程度の年代で平均身長は一定になりますが、現在も特に大きな変化はありません。
つまり、運動時間の減少による影響というは微々たるものでしかない、ということです。睡眠や食事(栄養)に比べて重要度が低いのにはこのような理由があります。
ただ、無視していいわけではありません。骨に縦方向に圧力が適度にかかる運動は骨を刺激し、身長促進に繋がります。
身長を伸ばす運動VS伸ばさない運動
身長を伸ばすために適した運動、または適さない運動にはどのようなものがあるのでしょうか。
身長を伸ばす運動 | 身長が伸びない運動 |
---|---|
バスケットボール、バレーボール、筋トレ、ストレッチ、ダンス、なわとび | 重量挙げ、長距離マラソン |
先ほども解説しましたが、骨の発育には適度な縦方向の圧力が必要です。
身長を伸ばす運動で挙げた6つの運動は骨に適度な圧力を加え、刺激することで身長促進につながります。
一方、身長が伸びない運動で挙げた2つは、縦方向への圧力が強すぎたり、圧力をかける時間が長すぎるなど、骨を圧迫しすぎる状態に陥ります。こうなると、逆に身長は伸びにくくなります。
運動といっても様々なものが存在します。これは代表的なものを挙げていましたが、まだまだ種類はたくさんあります。
ただし、注意していほしいのはネット上や現実的に溢れている間違った都市伝説のような情報に惑わされることです。
「筋トレをしたら身長が伸びない」「ぶら下がり運動で身長が伸びる」など、もしかしたらどこかで耳にした情報かもしれません。
これらの情報はまったく信憑性がなくウソに近い情報です。
筋トレをすることで身体を占める筋肉量が多くなり、血流が多くなります。それが細胞を活性化させ、成長軟骨を促進します。全く筋トレにマイナス要因はありません。
また、ぶら下がり運動は一時期的に身長を伸ばす効果はあります。でも時間とともに元の身長に戻ります。
このような情報に一喜一憂せずに、どのような運動をすべきなのか見極めないといけません。
過度な運動はダメ!子供が自主的にしたい運動がおすすめ
運動をするのは良いことですが、過度な運動は控えておきましょう。
過度な運動により自宅に帰ってからご飯を食べる食欲がわかない…なんてことになれば本末転倒です。
理想は、
- 適度な運動
- 食欲がわいてご飯をしっかり食べる
- 適度な疲労から熟睡する
この流れです。適度な運動は良いサイクルを生み出し、良質な睡眠や食事に繋がります。
でもここで間違ってはいけないのが、あくまで子供が自主的したいと思う運動をさせてあげることです。
身長を伸ばすためにスポーツをするのはNG?
「身長を伸ばすためにバレーボールをする」
確かに明確な目標があっていいですが、少し順序が違うような気がします。これだと長続きする可能性は低いでしょう。
子供が自主的ではない場合、ほとんどは中途半端な形でやめてしまうのがオチです。だからといって外で一人で遊ぶのは危ないですし、友達を連れて遊べればいいですが、それも無理な場合もあるでしょう。
そんなときは学校の授業、そして登下校に頼りましょう。
学校には運動時間を確保するための「体育」という授業があります。また休み時間も運動をするいい機会です。さらに登下校は徒歩、または自転車です。これも適度な運動の一つです。
実は”適度な運動”を難しく考えるのではなく、普段から必ずしないといけない行動の中に含まれているのです。まずはここからしっかり取り組むようにしましょう。
すでに取り組んでいるお子さんは、自宅で簡単にできるストレッチや筋トレなどからはじめてください。これなら誰でもすぐにできます。
2.「睡眠」寝る子は育つ
(出典:総務省統計局「睡眠時間」)
上記の表からわかることは、20年前と現在の睡眠時間の差はさほど変わらないという事実です。
ただ、数値上は昔に比べると睡眠時間が短くなっています。これは文部科学省がこのように発表しています。
NHK放送文化研究所が行っている「国民生活時間調査」によれば、昭和40年から平成12年までの35年間で、平日の睡眠時間が小学生で39分、中学生で46分、高校生で56分短くなっている。社団法人小児保健協会が実施した「幼児健康度調査」では、昭和55年から平成12年までの20年間で幼児の就寝時刻が1時間ほど遅くなっている。
35年間で比較した場合は、小学生で30分以上、中学生で40分以上、高校生は1時間程度の睡眠時間減少が見られます。
では、睡眠時間の減少が子供の平均身長にどのような影響をもたらしているのでしょうか。運動の説明でお見せした資料をもう一度見てみましょう。
(出典:文部科学省「調査結果の概要」)
平均睡眠時間は短くなっているのに、平均身長が伸びているという反比例の現象が見られます。これだけを見ると、そこまで睡眠も重要ではないように思えます。
しかし、睡眠中が最も身長が伸びる時間であり、睡眠時間は身長の伸びに大きく関係します。
子供の成長にとってとても大切な「成長ホルモン」は昼間ではなく、寝ているときの方が圧倒的に多く分泌されます。また、深い眠り(ノンレム睡眠)に分泌される量が最も多くなるのも証明されています。
(出典:wikipedia)
上記画像の矢印の部分が、寝入りからもっとも深くなる時間「ノンレム睡眠」になります。このノンレム睡眠は以下の周期に従って訪れます。
ノンレム-レム睡眠周期は90~120分間で、後半に進むにしたがいノンレム睡眠の持続は短くなり、睡眠徐波の出現は減少します。
上記の時間帯に最も成長ホルモンが多く分泌されます。ノンレム睡眠時をどれだけ長く作りだせるかが、成長ホルモン分泌に大きく影響してきます。
また、睡眠時は骨を休めるためにも重要な時間です。起きているときは常に上半身の重さが下半身にのしかかっています。
横になって寝ている睡眠中は、下半身にかかった重さを解放して休める時間です。当然、下半身に重さがかかっている状態よりも、解放された状態の方が下半身は伸びやすくなります。
「寝ているときに身長は伸びる」
これは今後もまったく変わらない事実なのです。
睡眠に関するNG事項
主に睡眠に関してNG事項は以下の2つです。
- 睡眠不足
- 途中で睡眠を妨げる
1.睡眠不足
まず睡眠不足は極力なくすようにしましょう。1日2日なら問題ありませんが、毎日続くようでは成長に悪影響です。
睡眠不足になる原因はたくさんあります。
- テレビ
- スマートフォン
- ゲーム
- 勉強や塾
テレビやスマートフォン、ゲームは気づかないうちに時間が過ぎ、夜更かしの原因になります。また、習慣化してしまうと夜遅くまで眠れないといったケースもあります。
特にスマートフォンのブルーライトは睡眠の質を下げるとも言われています。寝る前に見るのではなく、せめて睡眠の1時間前には寝る体制を作るために控えましょう。
残るは勉強や塾です。確かに勉強するために夜遅くまで起きるのは美化されがちです。ただ、その夜更かしと引き換えに、将来的に取り返しのつかない「子供の成長」を差し出していると理解してください。
勉強や塾も大切です。しかし、子供の成長はそれ以上に大切なものだと思います。
勉強や塾も効率よく時間を決めてやれば夜更かしする必要はありません。そこは子供の将来を考えてアドバイスしてあげてください。
2.途中で睡眠を妨げる
小学生以下限定にはなりますが、幼い頃は夜尿(おねしょ)をしてしまいます。これは仕方のないことです。
しかし、子供が自主的に起きているならいいですが、熟睡しているのにも関わらず起こしていまうと成長ホルモン分泌の妨げになります。
ここも注意が必要です。
平均睡眠時間を守り睡眠の質を上げるのが重要!
(出典:NHKらいふ、情報元:アメリカ「国立睡眠財団」)
これは理想的な子供の平均睡眠時間になります。
これはアメリカ「国立睡眠財団」が発表したもので、世界基準の指標になります。日本の子供たちは世界で一番睡眠不足だと言われています。
確かに日本人の10代の子供たちの平均睡眠時間は7~8時間なので、世界と比較するとかなり少ないのがわかります。
成長途中のお子さんは、しっかり平均睡眠時間に届くように睡眠時間を確保しましょう。
また、睡眠には質も大切です。
- 寝る前までテレビやスマホを見て光の刺激がある状態
- 寝る前に親に怒られた
- 運動不足で寝れない
このような状況だと、成長ホルモンの分泌が悪くなると言われています。熟睡できる環境づくりをすることで、睡眠の質を向上できます。
睡眠に説明しました、特に「睡眠時間」はとても大切です。身長を伸ばすためには欠かせない生活習慣です。この認識をしっかりもって頂き、睡眠時間を確保してください。
3.「食事(栄養)」
(出典:文部科学省「調査結果の概要」)
戦後以降、右肩あがりに平均身長は伸びてきました。
ここまで「運動」「睡眠」と比較しましたが、どちらも戦後以降右肩下がりの状況で、平均身長を伸ばす要因にはなりえませんでした。
どちらも欠かせない生活習慣ですが、データを見る限りでは平均身長の伸びに直接関係性はないようです。
では、ここで最後に取り上げたいのが「食事(栄養)」。どのように戦後の平均身長に影響を与えたのでしょうか。
(出典:丸山リハビリてーション診療所の「日本人の食と病いについて」)
和食中心の食生活から、食が欧米化していき肉類の摂取量が驚くほど増えました。
1950年の日本人の1日あたりの肉類の摂取量はたった8gでしたが、現在ではおよそ80gまで増えています。つまり、10倍に増加しているのです。
(出典:丸山リハビリてーション診療所の「日本人の食と病いについて」)
乳製品を見ても同様に増加しているのがわかります。
1950年だと一桁代の摂取量でしたが、現在は100gを超えています。およそ100倍に増えているような計算になります。
つまり、この2つの表から何がいいたいのか、それは平均身長の伸びに食事(栄養)が大きく関わっているという事実です。
どのような栄養素が身長に必要なのか?
具体的には6つの栄養素が成長期に必要だと考えられています。
- たんぱく質
- カルシウム
- マグネシウム
- 鉄
- 亜鉛
- ビタミンD
すべて必要な栄養ですが、この中で身長を伸ばすために特に重要な栄養素は「たんぱく質」「カルシウム」「亜鉛」「マグネシウム」です。
当然ながら、すべての栄養素をまんべんなく満たせるのがベストです。
ただ、着目すべきは普段から不足しがちな栄養素に注目するのが重要だと考えられます。
では不足しがちな栄養素がどのようにしてわかるのか。それは私たちが普段から食べる摂取量の平均が、厚生労働省の目指す理想的な推奨量に届いているか確認します。
一般的に成長期真っ只中で、もっとも栄養の不足分が目立つと言われる12歳から14歳に注目して各栄養素を見てみましょう。
厚生省の推奨量 | 平均摂取量 | 過不足 | |
---|---|---|---|
たんぱく質 | 男:60.0g | 男:75.4g | 男:なし |
女:55.0g | 女:65.8g | 女:なし | |
カルシウム | 男:1000mg | 男:678mg | 男:322mg |
女:800mg | 女:610mg | 女:190mg | |
マグネシウム | 男:290mg | 男:232mg | 男:58mg |
女:290mg | 女:209mg | 女:81mg | |
鉄 | 男:11.5mg | 男:6.9mg | 男:4.6mg |
女:10.0mg | 女:6.1mg | 女:3.9mg | |
亜鉛 | 男:9.0mg | 男:9.2mg | 男:なし |
女:8.0mg | 女:7.9mg | 女:0.1mg | |
ビタミンD | 男:5.5μg | 男:7.1μg | 男:なし |
女:5.5μg | 女:5.9μg | 女:なし |
実はたんぱく質、亜鉛、ビタミンDに関しては普段の食事だけで十分な摂取量を満たせているのがわかります。
それぞれの栄養素には耐用上限量、つまり食べる限界値が決められていて、それ以上食べると過剰摂取による健康被害の可能性もあります。
すでに厚生労働省の推奨量に届いている状態の栄養素を、身長を伸ばしたいからといってさらに食べるのはおすすめできません。
では、特に不足が目立つ以下の栄養素についてどうすればいいのか。
- カルシウム
- マグネシウム
- 鉄
それぞれ解説していきます。
カルシウム
厚生省の推奨量 | 平均摂取量 | 過不足 | |
---|---|---|---|
3~5歳 | 男:5.5mg | 男:4.4mg | 男:1.1mg |
女:5.0mg | 女:4.3mg | 女:0.7mg | |
6~7歳 | 男:6.5mg | 男:4.4mg | 男:2.1mg |
女:6.5mg | 女:4.3mg | 女:2.2mg | |
8~9歳 | 男:8.0mg | 男:6.9mg | 男:1.1mg |
女:8.5mg | 女:6.1mg | 女:2.4mg | |
10~11歳 | 男:10.0mg | 男:6.9mg | 男:3.1mg |
女:10.0mg | 女:6.1mg | 女:3.9mg | |
12~14歳 | 男:11.5mg | 男:6.9mg | 男:4.6mg |
女:10.0mg | 女:6.1mg | 女:3.9mg | |
15~17歳 | 男:9.5mg | 男:7.8mg | 男:1.7mg |
女:8.5mg | 女:6.5mg | 女:2.0mg |
カルシウムの摂取量は12歳から14歳の男の子で最大322mgのカルシウムが毎日不足する状態に陥ります。
成長期に平均摂取量のほぼ半分近くが不足するカルシウムは農林水産省など国の機関も問題視しています。
丈夫な骨や歯をつくるためには、バランスのよい食事と運動が大切ですが、特にカルシウムはしっかりとりたい栄養素です。また、カルシウムは強い歯や骨をつくるだけでなく、筋肉の収縮や神経を安定させる作用もあります。子どもが心身ともに健康に育つために、日ごろからカルシウムを充分に摂取することを意識しましょう。
カルシウムの摂取量は世界的に見ても日本人の子供は特に少なく、厚生労働省も耐用上限量を設けていないので、出来る限り積極的の摂取しましょう。
カルシウムを多く含む食品
(出典:一般社団法人「Jミルク」)
カルシウムが多く含まれた食品を5つです。牛乳がとても優秀で、手軽に摂れる食品だとわかりますね。
このような理由から小学校、中学校の給食で牛乳が出されています。
牛乳が苦手な子や、アレルギーで飲めない子も多いですが、牛乳はカルシウム摂取には欠かせない食品です。
具体的に12歳から14歳で不足するカルシウム量を牛乳で換算すると、1日コップ3杯を普段の食事に加えれば推奨量に届きます。ただし、実際のところは厳しいかもしれません。
なぜなら、牛乳コップ3杯を毎日続けるのは大変です。2、3日ならまだしも、毎日となる当然ながら飽きもでてきます。これは現実的ではありません。
牛乳だけでなく、普段の料理の中にカルシウムが含まれた食品を混ぜて、バランスよく食べることで不足した分をカバーするしかありません。
すべてカバーするのは無理でもバランスを重視して食べることが大切です。
後に紹介しますが、毎日の料理のバランスを考えるのが大変な親御さんは子供用サプリ「身長サプリ」を活用しましょう。これなら無理をせずに推奨量に届きます。
マグネシウム
厚生省の推奨量 | 平均摂取量 | 過不足 | |
---|---|---|---|
3~5歳 | 男:100mg | 男:148mg | 男:なし |
女:100mg | 女:146mg | 女:なし | |
6~7歳 | 男:130mg | 男:232mg | 男:なし |
女:130mg | 女:209mg | 女:なし | |
8~9歳 | 男:170mg | 男:232mg | 男:なし |
女:160mg | 女:209mg | 女:なし | |
10~11歳 | 男:210mg | 男:232mg | 男:なし |
女:220mg | 女:209mg | 女:11mg | |
12~14歳 | 男:290mg | 男:232mg | 男:58mg |
女:290mg | 女:209mg | 女:81mg | |
15~17歳 | 男:360mg | 男:242mg | 男:118mg |
女:310mg | 女:189mg | 女:121mg |
次にマグネシウムです。表を見る限り12歳以降の男女で不足が目立ちますね。
マグネシウムはカルシウムの吸収を助ける、密接した関係にあります。
カルシウムと共に骨の健康に必要なミネラルでもあり、カルシウムの作用と密接に関与している。
引用元:国立健康・栄養研究所「マグネシウム」
カルシウムとマグネシウムの摂取量のバランスは2:1が理想的とされています。
例えば、12歳から14歳のカルシウム摂取量の目安は1000mg。この場合はマグネシウムはその半分の500mgが必要になります。
カルシウムを効率的に摂取するためにもマグネシウムは積極的に摂るべき栄養素です。
マグネシウムを多く含む食品
(出典:国立健康・栄養研究所「マグネシウム」)
ひじきや昆布などに多く含まれていますが、これは子供が嫌いな場合があります。
アーモンドなどは普段から手軽に食べれる食品ですが、思春期を早めるとの説もあるとのこと。定かではありませんが、どのみち食べ過ぎはよくありません。
毎日食べるのは控えて、上記の食品を料理の中に加え、バランスよく摂取することが大切です。
鉄
厚生省の推奨量 | 平均摂取量 | 過不足 | |
---|---|---|---|
3~5歳 | 男:5.5mg | 男:4.4mg | 男:1.1mg |
女:5.0mg | 女:4.3mg | 女:0.7mg | |
6~7歳 | 男:6.5mg | 男:4.4mg | 男:2.1mg |
女:6.5mg | 女:4.3mg | 女:2.2mg | |
8~9歳 | 男:8.0mg | 男:6.9mg | 男:1.1mg |
女:8.5mg | 女:6.1mg | 女:2.4mg | |
10~11歳 | 男:10.0mg | 男:6.9mg | 男:3.1mg |
女:10.0mg | 女:6.1mg | 女:3.9mg | |
12~14歳 | 男:11.5mg | 男:6.9mg | 男:4.6mg |
女:10.0mg | 女:6.1mg | 女:3.9mg | |
15~17歳 | 男:9.5mg | 男:7.8mg | 男:1.7mg |
女:8.5mg | 女:6.5mg | 女:2.0mg |
最後に鉄です。鉄は継続的に不足が目立つ栄養素です。
鉄は豆類・種実類・藻類・肉類に多く含まれます。食事の他にもおやつなどで積極的に摂取することが大切です。
引用元:国立健康栄養研究所「サプリメントと子どもの食事」
鉄も身長に関わる栄養素の一つです。血液中の酸素を運ぶヘモグロビンに含まれる鉄は、たんぱく質の生成に関わっています。
ただ、カルシウムやマグネシウムほど身長促進に直接関わっているわけではありません。しかしながら、ここまで継続して不足が目立つ栄養素は鉄だけです。
まずは不足する栄養素から積極的に摂取するのを目的にするなら、間違いなく見逃せない栄養素です。
鉄を多く含む食品
(出典:国立健康栄養研究所「鉄」)
動物性食品には鉄の含有量が多いレバーなどがあります。しかし、毎日レバーを食べるなんて現実的ではありません。
動物性食品の多くは、たまに食べる食品が多く、毎日の不足を補うなら植物性食品が選択肢に入ります。
焼きのりや、ひじき、カットわかめ、アーモンドなどがありますが、この中でおすすめは以下になります。
- カットわかめ
- ひじき
- アーモンド
この3つは先ほど説明したマグネシウムも含んだ食品になります。せっかく食べるなら多くの栄養素を摂れるほうがお得です。
アーモンドの食べ過ぎは指摘されているので、カットわかめかひじきは毎日食べる有力な候補です。
カットわかめはお味噌汁、ひじきはご飯や一品として作るなど、ローテーションで毎日の料理に加えてもいいと思います。
親が積極的に応援できるのが食事(栄養)
身長を少しでも伸ばすために、3つの生活習慣の改善を解説しましたが、その中で親が積極的に関与できる、つまり応援できるのはどれでしょうか。
それは「食事(栄養)」です。
運動や睡眠は最終的に子供の自主性に任せるしかありません。しかし、食事(栄養)は違います。
親が作る料理を子供は食べるしかなく、親が作る料理によって子供の栄養摂取量が決まります。子供だけではどうすることもできません。
そして食事(栄養)にこそ、戦後右肩上がりに伸びてきた平均身長の伸びの秘密が隠されていました。これこそ動かぬ証拠であり、科学的根拠です。
この可能性を見逃さず、親としてできる最大限を応援することによって子供の将来は必ず良い方向に進むはずです。
ただ、食事(栄養)はそれぞれの家庭で食べるものも違うので、一番差がつくところです。
その差をなくし、厚生労働省が勧める推奨量を満たすかんたんな方法があります。それは子供専用の身長サプリメントで栄養を補助する方法です。
身長サプリは不足する栄養素を補うのが目的
子供用の身長サプリメント、いわゆる成長期に飲む目的に作られたサプリメントの多くは「カルシウム」がメインです。なぜなら、成長期のカルシウムの不足が最も目立つからです。
そこにマグネシウムや鉄、ビタミンDや亜鉛などもまんべんなく配合されたものなら最高です。
さらに、身長を伸ばすために効果的だと各社アピールする成分があります。
成分 | 説明 |
---|---|
アルギニン | 低身長症の治療に用いる |
スピルリナ | WHOが認める豊富な栄養素配合 |
ボーンペップ | 動物実験で身長促進効果あり |
α-GPC | 母乳にも含まれる成分・厚労省も認可 |
シトルリン | アルギニンに変化する |
他にもいくつかありますが、代表的なものはこんなところです。
ただし、どれも「身長を伸ばす・背を伸ばす」といった科学的根拠はありません。アルギニンは身長促進に効果的だと有名ですが、これはあくまで低身長症の治療のために使われるだけです。
また注射で直接体内に高濃度のアルギニンを注入する治療のため、経口摂取(口から飲む)サプリメントとは比較にならない効果・効能があります。
また、ボーンペップも動物実験による効果・効能が認められていますが、人で実験した症例はなく、科学的根拠があると言えません。
あるに越したことはないですが、絶対に必要な成分とは言えず、これだけを見て判断するのは少し早まった考えです。
まずは不足しがちな栄養をしっかり摂れるのか、それが重要になります。優先順位で言うと以下になります。
- カルシウム
- マグネシウム
- 鉄
- たんぱく質
- 亜鉛
- ビタミンD
- アルギニン、スピルリナ、ボーンペップなど
これに加えて、各栄養素の配合量も重要です。普段から摂取している量と、厚生労働省が推奨する量を比較した上で、不足分となる量をその身長サプリから補えるのが最適です。
みなさんもうすうす感じているとは思いますが、そんな身長サプリばかりではありません。
中にはほとんどカルシウムが含まれていないものや、添加物が必要以上に多いものも存在します。あるいは、単一の成分しか摂れないものまで…。
また、その品質に見合う価格に設定されているのか、製造の安全性なども見るべき項目です。
細かく見ていますが、ここは妥協できません。なぜなら、わが子が毎日安心安全に飲むために、そして身長や成長がかかっているわけですから。
専門家監修!サプリメントアドバイザーが選ぶ身長サプリ3選
当サイトの監修者は、厚生労働省もサプリメントの身近な相談者として認めている「日本ニュートリション協会公認サプリメントアドバイザー」です。いわゆるサプリメントの専門家です。
そんなサプリメントの専門家が以下4つのポイントを用いて、子供の身長サプリメントを評価しました。
- 安全性
- 飲みやすさ
- 価格
- 口コミ・評判
特に品質に関しては子供の安全性、または身長や成長に直接かかわる部分です。
評価する際には世界的基準となる指標「ナチュラルメディシン・データベース」を使用しています。
これらを使用した上で、安全性が高く、なおかつ過不足なく栄養素が摂れるコスパの良い身長サプリを3つ厳選しました。ぜひ参考に購入してください。
【全年齢対象】小学生/中学生/高校生に合う身長サプリ3選
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サプリ専門家おすすめNo.1はこれ!
アスミール
通常価格:4,102円 定期購入:500円(モニター実施中)
成長期に本当に不足する栄養素を高品質な原材料で無駄なく配合した「アスミール」。成長期に不足する栄養もこれ一杯で簡単補給。安全性や価格、口コミ、どれをとっても総合力でワンランク上。現在500モニター実施中!
安全性 飲みやすさ 価格 口コミ 5 4 5 4 -
プラステンアップ
通常価格:9,980円 定期購入:1,980円
「プラステンアップ」は成長期(小学校高学年以上)を対象にした身長サプリ。成長期に不足する栄養素の補給はもちろん、レモン味ですっきりした味わいなので飲みやすさも◎。定期購入の回数縛りもないので手軽に試せます。
安全性 飲みやすさ 価格 口コミ 4 5 5 4 -
カラダアルファ
通常価格:7,200円(1箱) セット購入:19,800円(3箱)
「カラダアルファ」は買い切りタイプの身長サプリ。スピルリナを主成分にカルシウムとたんぱく質の同時摂取可能。とても飲みやすく成長期(小学校高学年以上)に最適です。GMPやアレルゲンフリーなので安全性も問題なし。
安全性 飲みやすさ 価格 口コミ 4 5 3 4
子供の成長スパート期を見逃さないで!
生活習慣の改善で子供の成長を応援する方法は伝えました。
では子供の身長が伸びる成長期とは一体いつなのか。そして絶対に見逃してはいけない成長スパート期の説明をします。
この記事を見られている親御さんのお子さまの年齢は様々です。この記事を見て実際に行動を起こされる方も多いので、小学生、中学生、高校生とそれぞれ年齢は違います。
ただ、身長が伸びる時期である「成長期(思春期)」、そして成長スパート期は非常に重要です。これを逃すとあとは身長の伸びが悪くなり最終身長が決定します。ここをどう対策するかが課題です。
まずは成長期の具体的な時期をお伝えします。
成長期とは?何歳から始まるの?
機関 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
日本スポーツ振興センター(※9) | 11歳 | 9歳 |
日本産婦人学会(※10) | 8~9歳 | 8~9歳 |
厚生労働省e-ヘルスネット(※11) | 10歳 | 10歳 |
すべて考慮すると、男子で11歳(小学校5年生)から、女子で9歳(3年生)あたりから多くの子供は成長期、いわゆる思春期に突入します。
この時期は身体と心の両方が急激に成長する始まりです。この成長期(思春期)どれだけ身長を伸ばせるかが勝負になります。
成長期はいつまで?何歳で身長は止まるの?
よく勘違いされるのが、成長期(思春期)は身長の伸び率が急激に高くなるだけで、それが終わっても身長は止まりません。
ただ、年間で10cm程度伸びる成長スパート期から1年で1cm程度しか伸びなくなるので、その差は歴然です。
人によっては20歳前半まで伸びる場合もありますが、それは稀です。一般的には、
- 男子:18歳まで
- 女子:16歳まで
おおよそこの期間で身長が止まります。
止まった身長が最終身長になり、大人になってから身長を伸びる可能性はゼロです。
絶対見逃せない「成長スパート期」とは?
(出典:学校法人順天堂)
赤ちゃんのときに訪れる第一次性徴期が最も身長が伸びる期間ですが、それに次ぐ第二次性徴期がこの成長スパート期にあたります。成長期(思春期)の中でも特に急激に身長が伸びる期間です。
上記の画像を見る限り、13歳の男子で約9cm、11歳の女子で約8cm伸びます。これは1年間で伸びる身長です。
この時期に特に重要になるのは、先ほどから説明している3つの生活習慣です。適度な運動をして睡眠時間を確保する。そして食事(栄養)をしっかり摂って伸びやすい状態にすることで、予測される身長よりもさらに伸びる可能性を高めるのです。
この成長スパート期の具体的な時期は個人差があります。唯一その時期を知る方法は、定期的に身長を測ること。これにつきます。
定期的に身長を計測していれば、成長スパート期に突入したのかどうかわかります。当然ながら、それ以前から成長期(思春期)に突入しているので、対策すべきは成長スパート期よりも前からになります。
先ほども言いましたが、男子で11歳(小学校5年生)から、女子で9歳(3年生)あたりから対策するのがベストです。
もちろん、それ以前から生活習慣を整えることで、さらなる身長促進の可能性が高くなるのは言うまでもありません。
ここまでの内容を見ると、「成長期(思春期)や成長スパート期が早く来てほしい!」と思う方も少なくありません。でもそれは逆に身長を低くする可能性があるのです。
成長期(思春期)を遅らせる方が高身長になる?
実は成長期(思春期)の到来と身長の伸びには密接な関係があります。
成長期(思春期)のきっかけとなる性ホルモンは、身長促進と身長を止める作用を同時に働かせるのです。つまり、身長が急激に伸びた後に身長が止まるといった働きがあります。
ここで止まった身長がその子供の最終身長になります。
これを踏まえると、成長期(思春期)をできるだけ遅らせた方が、身長が伸びる期間が増えてその分、高身長になる可能性が高くなります。
実際に思春期が早く到来するのは病気としても認定されています。それが思春期早発症です。この病気にはこのような症状が挙げられます。
思春期早発症で問題になることは、
1.早期に体が完成してしまうために、一時的に身長が伸びた後、小柄のままで身長が止まってしまう。
引用元:日本小児内分泌学会「思春期早発症」
成長期(思春期)の到来が遅れる分は問題ありません。ただ、成長期(思春期)の到来が早すぎるのは問題です。
では成長期(思春期)の到来を遅らせること、つまり調整することはできるのでしょうか。
成長期(思春期)の到来は調整できる
成長期(思春期)の到来はある程度、生活でコントロールできると言われています。
性ホルモンは脳の松果体から分泌されるメラトニンというホルモンによって分泌が抑制されているという。ところがメラトニンは睡眠に関係したホルモンでもある。子供のうちから睡眠不足が続き、光をたくさん浴びると、メラトニンが出ない分、性ホルモンの抑制が弱くなる。すると、背が伸びきっていないうちに性ホルモンが多量に分泌されるようになり、早い時期に身長の伸びが止まってしまうのだ。
引用元:ぬかたクリニック
要するに、睡眠不足によって成長期(思春期)の到来が早まる可能性があるということです。
また肥満によってレプチンと呼ばれるホルモンが増えると、成長期(思春期)が早く訪れます。
これらを踏まえると、成長期(思春期)のコントロールというよりも、成長期(思春期)の到来が早まる原因を減らし、正常に訪れるように対策することが大切になります。
もちろん、普段の食事バランスを考え、睡眠時間を確保することによって成長期(思春期)の到来が遅くなる可能性も高まります。そうすれば、理想とする身長、つまり高身長にも期待できるのです。
親の愛情は子供の身長促進に必要不可欠
親は子供の成長のことを考えて時に叱ることもあります。それは親の愛情からくるものです。
特に食事(栄養)に関して、過度に成長のことを意識して叱る親御さんが多いように感じます。
- 成長に必要な栄養が摂れているか心配
- 偏食や好き嫌いが多い
- 小食で食べない
がんばって工夫しながら栄養バランスの取れた料理を作っても、食べてくれないと残念な気持ちになりますよね。
せっかく作っているのに食べてくれない…これが続くと親も気持ちをわかってくれない子供を叱ります。
でも、それが子供の成長にとって逆効果に働きます。
親からの過剰なプレッシャーによって「コンチゾール」といわれる”成長ホルモンを阻害する作用があるホルモン”が分泌されます。これはストレスを感じたときに分泌されるホルモンです。
子供の成長のことを想ってした行為が、逆に子供の成長を止めるといった結果を招きます。
まずは「食べることが楽しい!」、そんな環境を作ってあげることが重要です。
もしかしたら、これは難しいことかもしれません。だからこそ、手軽に栄養を補える「身長サプリメント」が人気なのかもしれません。
これなら親も余裕をもちながら、子供の成長を応援できるのだと思われます。もちろん費用はかかりますが、毎日の食費を考えるとそこまで負担はかからないのかもしれません。
だって牛乳を毎日3杯追加して飲むとなると、それだけで食費がかさみます。頼れるところは頼る、それが親子に余裕をもたせる選択肢の一つだと思います。
子供の身長に関するQ&A
ここでは子供の身長に関する質問に回答した内容を掲載します。
当サイトには子供の成長に対する相談が数多く寄せられます。その中から特に質問の多かった内容をここで掲載しています。
- 高校生からでもまだ身長は伸びますか?
- もちろん伸びます。高校生だと成長期はまだ完全に終わっていません。成長期や思春期が遅く子供だと、高校生になってから急激に身長が伸びる可能性もあります。もし成長期に入っていたとしても諦めるのはまだ早いです。高校生ならある程度好き嫌いもないと思いますが、睡眠は不足しがちです。まずは平均睡眠時間を伸ばすように努力してください。もし栄養不足に心配なら、高校生におすすめ身長サプリなどを活用して栄養摂取に心がけてください。
まとめ
長文をお読み頂きありがとうございました。
ここまで熱く書いてしまったのも、普段から当サイトへ子供の成長に関する問い合わせを数多く頂き、それに対する的確な回答ができていないと感じたからです。
私も子供をもつ親として身長だけでなく、成長についてとても悩みます。一つ悩みを越えたらまた次に悩みが出てくる…常に悩みはつきものです。子供のことで悩まない日々はまだまだ来ないかもしれません。
しかし、親子揃って一つずつ悩みを解決すれば必ず良い方向に進むはずです。
「子供には健康でぐんぐん育ってほしい!」
どんな親御さんもこの一心だと思います。だからこそ、ここで解説した内容を何度も見ていただき、まずは一つずつ実践してください。
- 運動:学校の行事も利用して適度にする
- 睡眠:平均睡眠時間を意識する
- 食事(栄養):バランスよく摂る&サプリもうまく活用する
特に難しい内容は言っていません。また無駄なことも伝えていません。その場限りの対策は数多くありますが、それでは根本的に解決しません。
当サイトでは特に「食事(栄養)」に身長促進の可能性を見出し、アドバイスしています。
すでに摂れている栄養素をさらに摂るのではなく、不足している栄養素を積極的に摂取することこそが、さらに身長を伸ばす可能性に繋がると考えられるからです。
様々なサイトでまんべんなく栄養を摂取することが大切だと言われていますが、子供の身長や成長に必要な栄養素はとても多いです。
加えて、毎日食事からバランスよく栄養を満たすのはとても難しいことです。
食事(栄養)も当然ながら、睡眠や運動に関して出来るところから一つずつ改善していきましょう。何も努力をしないのとでは必ず将来差がでてきます。
もちろん何かやったからといって、期待している効果はすぐに現れないかもしれません。しかし、それは成長途中の段階です。じっくり焦らず子供と二人三脚で成長を共に歩んでいけば、数年後の結果は必ず変わってくるでしょう。