身長に対して深刻に悩みはじめると、「背を伸ばす器具」に関心を持つ人は少なくありません。この器具を利用するにあたり最も大切になってくるのは、本当に身長が伸びるのかという点です。
これについてはイエスでもあり、ノーとも言えるでしょう。「背を伸ばす器具」は、実際に利用することで高確率で効果を得ることができるものの、それは基本的に一時的なものであり、固定値として一定を保つものではありません。
こういった点をきちんと理解しておかないと、正しく器具を利用することはできませんし、また上手く身長を伸ばす機会を逃してしまうことになりますから、この点についてはよく心得ておきましょう。
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背を伸ばす器具ってどんな種類がある?
一言に背を伸ばす器具といっても、その種類には様々なものがあります。
代表的なのは以下の3つです。
- ボーンストレッチャー
- ドリームストレッチャー
- ぶら下がり健康器
それぞれ器具としては異なるものの、基本的には骨を伸ばすということを目的にしており、より身長が高くなるよう励めるものです。
ただこれらの器具というのは、本当に骨そのものを伸ばすというのでは無く、凝りや筋肉の衰えなどによって縮こまった身体を強制的にストレッチしリラックスさせることで、身長の伸びを期待します。
ボーンストレッチャー
身長に合わせて長さを決め、脇と足をポールで固定して足と胴体を伸ばすことができる器具です。脇・足首がしっかりと固定されるため、強制的に足と胴をストレッチさせることができます。
背中、背筋、背骨、腰骨が伸ばせるので、身長が低いことはもちろん骨同士の感覚が縮まることで起こる腰痛や背痛にも効果が得られます。また、足首だけを固定して腹筋をするのにも利用することができる器具です。
脇から足首までの距離についてはネジとポール穴で調節することになるため、サイズ調整はその都度これを動かし行わなければなりません。
他の器具においては寝たままでハンドルを動かし調節できるものもあるので、そういった点においては多少不便でしょう。また微調整が利かず決まった段階の中で身体に合う設定を利用しなければなりません。
ドリームストレッチャー
ドリームストレッチャーは、ボーンストレッチャー同様ポールで脇と足首を固定し、胴体と足を強制的にストレッチする器具です。多少高さのある器具なので、サイズは大きめです。
器具に横になり脇と足首を固定してからハンドル操作ができるので、身体に合わせて伸びの加減を調節できるといったメリットがあります。
雑誌等の広告によく掲載されている器具なので、背を伸ばす器具の中でも比較的有名な商品です。販売開始から10万台以上を売り上げている、ベストセラー商品でもあります。
1日10分の気軽な背伸ばしストレッチができ、座りっぱなしや立ちづくめ、運動不足の人にも向いています。
ぶら下がり健康器
ぶら下がり健康器は、高鉄棒のような器具にぶら下がることで、重力によって縮こまった身体を伸ばすことができるものです。ポールにぶら下がり足を離して真っ直ぐに身体を伸ばすことができるため、より自然な形で身体をストレッチすることができます。
下半身の重さによって下向きに身体を伸ばすことができ、そのため特に腰痛解消に効果が得やすいといった特徴があります。
人1人がポールに完全にぶら下がり浮き上がる器具なので、非常に場所を取ります。安定感を得るために幅も広く設計されているため、設置にはある程度のスペースが必要です。
また物干しざおのようにサイズが大きいことから基本的に常に設置しっぱなしにしなければならないということについても、心得ておく必要があるでしょう。
「背を伸ばす器具」で身長は伸びるのか?効果はあるのか?
背を伸ばす器具は、縮こまった身体を強制的にストレッチさせ、凝りや縮こまりが解消されたぶん、身長を伸ばすことができるものです。そのため理屈では確かに身長を伸ばすことができると言えるでしょう。
効果に個人差はありますが、猫背や運動不足で極限まで身体が縮こまり丸まっているような人の場合には、器具を使って思い切り伸ばすことで5cm近く身長がアップするといったことも珍しくありません。
実際に骨そのものを伸ばすことはできないものの、凝りや緊張をほぐすといった伸びによる効果が結果として身長にもたらす影響は非常に大きいので、正しい知識を持って上手く活用してください。
肩こりや猫背の解消
背を伸ばす器具では脇から足首までの間を強制的にストレッチさせることができるので、これによって肩こりや猫背が解消されるといったメリットがあります。
身長はただ単純にグッと胸を張り背筋を伸ばすだけでも2cm前後違ってきますから、背を伸ばす器具を利用することで慢性化の予防や解消ができるのは非常に大きいです。
毎日継続して器具を使いストレッチすると、よりほぐれた身体を維持しやすくなるので、肩こりや猫背気味という人の場合は試してみてください。症状の程度が酷いほど、大きな効果を実感しやすいです。
リラックス効果
身長を伸ばす器具はこれによって身体を思い切り伸ばすことができるため、それによって緊張をほぐし、身体全体にリラックス効果を与えることができます。
ストレッチを行うことで縮こまった身体がほぐれることは健康面で様々な効果があるので、不調に悩む人にとってもとても有意義でしょう。
基本的に背を伸ばす器具は縮こまった身体を伸ばし一時的に身長を高くすることしかできませんが、成長期においてはこれでリラックス効果を得て身長の伸びる可能性を最大限に活かすといったこともできます。
O脚をまっすぐに伸ばす
背を伸ばす器具では身体全体をグッと伸ばすことができるため、O脚の改善にも効果が期待されます。O脚による骨の湾曲というのは非常に大きく、酷い人の場合にはこれを改善することで、5cm以上身長を伸ばすことも可能です。
器具によるO脚矯正は、きちんと筋肉が付いていないと立ち上がった時に身体の重みや重力で元通りになってしまいますから、この点についてはよく心得ておきましょう。
毎日器具でストレッチし、同時に筋トレに励んでいくことが欠かせません。
身長が一時的に伸びる
背を伸ばす器具は、効果を得やすい人であれば、たった1回10分程度行っただけでも身長に変化が現れます。2~3cm伸びるといったことも珍しく無く、とても簡単に背を高くすることができるでしょう。
しかし、その効果というのはあくまでも一時的なもので、ずっと持続させられるわけではありません。
身体を強制的にストレッチさせ、縮こまって固くなった身体を引き延ばしそのぶん背が高くなるため、時間が経てば次第に元の身長に戻ってしまいます。
しかし、実際には身体を伸ばすことで、詰まっていた骨と骨の間が伸びるといったことですから、例え本当に数値がアップしたとしても、それが一時的なものであるということはきちんと理解しておかなければならないのです。
背を伸ばす器具は寝転がったりぶら下がったりして、立っている時に受ける重力や身体の重さを無視して、身体を伸ばします。
つまり起き上がったり地に足を付いてしまえばまた当然重力や身体の重さによる影響を受け、伸びた身体にも縦の圧がかかりますから、得られた身長の伸びというのも一時的なものになるのです。
背を伸ばす器具を使うと身長が伸びた気になるのはなぜ?
背を伸ばす器具を使うと、数値的に結果が出ると共に、気持ちにおいても身長が伸びたと感じるようになります。これはなぜかというとやはり溜まっていた身体の緊張が解れ、リラックスするというのがとても大きいでしょう。
背を伸ばす器具は強制的に詰まった骨と骨の間、縮こまった筋肉をグッと伸ばし、ほぐしてくれます。
実際の数値としてどれくらい伸びるかというのは個人差がありますが、器具を使うことで身長が伸びた気持ちになるのはほぼ万人に共通してきますから、ぜひ試してみてください。
背筋がしゃんと伸びるようになると正しい姿勢をキープしやすくなり、さらに正しく筋肉が付いて伸びた身長を維持しやすくもなるので、この点についてはよく覚えておきましょう。
骨の間の軟部組織が膨張して一時的に1cmほど伸びる
背を伸ばす器具で身体を引っ張りストレッチさせると、骨と骨の間隔が伸びます。
またこの時さらに、骨の間の軟部組織が引っ張られることによって膨張するため、その影響によって身長というのは一時的ではありますが、1、2cmほど伸びることになるのです。
ゴムのように骨をグッと伸ばすのでは無く、骨と骨の間が伸びるということなので、「骨が伸びる」という認識は間違っていますが、しかし間の軟部組織が膨張はするため、ただ身体に余計な隙間ができるということでも無いのです。
当然、この軟部組織の膨張というのも持続するものでは無く、時間が経つと元に戻ってしまいます。引っ張り続けることによって膨張し続け維持されるといったことでも無いので、この点はよく理解しておきましょう。
一時的に身長が伸びても軟部組織が元に戻る
強制的にストレッチすることで骨と骨の間の軟部組織が膨張することで、身長は1、2cmほど伸ばすことが可能です。
これはいわばゴムが引っ張られて伸びるのと同じ作用であり、器具を離れた瞬間にまた縮んでしまうということはありませんが、時間が経つと膨張した軟部組織は次第に元に戻るため、それに応じて伸びた身長も元に戻ってしまいます。
猫背やO脚などの骨の湾曲を改善することによって伸びた身長の場合は、身体を鍛えて筋肉をつけその状態を定着することで、伸びた分を維持することが可能です。
反面、軟部組織の膨張による伸びはどうあがいても必ず時間と共に戻ってしまうので、この2つの違いについてはよく理解しておきましょう。
背を伸ばす器具の効果は一時的
背を伸ばす器具でどうして身長が伸びるのかというと、縮こまった身体を引き延ばしたり、その力によって軟部組織が膨張するからです。
猫背やO脚など姿勢の問題で身体が縮こまっている人の場合、背を伸ばす器具を利用することで強制的にストレッチし、さらに筋肉をつけて正しく強制された骨格を維持すれば、伸びた身長を維持できるでしょう。
また軟部組織の膨張によって身長が伸びた場合でも、これは時間によってすぐに元に戻ってしまいます。
つまり、基本的に背を伸ばす器具の効果というのは一時的なもので、本当の意味で身長を伸ばすことができるわけでは無いということになるので、この点はよく理解しておきましょう。
身長が伸びる理由を正しく知っておかないと見当はずれな利用をしてしまうことになりますから、気をつけてください。
国民生活センターが健康器具の使用に注意喚起
低身長に悩む人にとって、背を伸ばす器具というのは非常に魅力的な器械です。しかし、これは利用の仕方を誤ると身長を伸ばすどころか健康に害を損ねたり、また怪我をしてしまうこともありますので、気をつけなければなりません。
国民生活センターにおいては様々な健康器具の使用について注意喚起を行っていますが、背を伸ばす器具もまた、その中に含まれているのです。国民生活センターの注意は以下になります。
健康器具は体に負荷をかけるものであることを理解し、購入するか慎重に考える。また、自分の既往歴や健康状態で器具が使用できるか確認する
取扱説明書等に書かれた使用方法を守る
その時の自分の体や健康状態に合わせて、自分の体力以上に運動しない。また、運動中に異常を感じたらすぐに中止する
使用後はストレッチ等で体をほぐす。また、購入時にはあらかじめ保管場所を考える
使用方法や製品について問い合わせをする場合もあるため、取扱説明書等の書類は必ず保管しておく
背を伸ばす器具を利用する場合、どうしても少しでも身長を伸ばしたいという思いから、無理な設定で身体に負荷をかけてしまうことも珍しくありません。
酷い場合は脱臼などを起こしたり、関節に障害が出てくる恐れもありますから、こういったことが無いよう充分気をつけていかなければなりません。
またぶら下がり健康器の類については、正しく設置をしないとぶら下がった時に器具が外れたり、倒れたりすることがあるので注意が必要です。
背を伸ばす運動は健康器具がなくてもできる
実は、背を伸ばす器具が無くとも身長を伸ばすことは可能です。この器具は要は身体を伸ばしてストレッチ、リラックスさせた効果によって身長を伸ばすものです。
つまりは、同じ効果を得られるのであれば、必ずしも健康器具を利用しなければならないというわけではありませんから、道具無しで、身長を伸ばすこともできるのです。
例えばストレッチや筋トレなどは、身体をリラックスさせてくれ、固く縮こまった筋肉をほぐし、さらに骨の歪みを整える、筋肉をつけ支えることで歪みの無い整った状態をキープする、といったことができます。
「ストレッチ」
成長期の子供においては、骨端症という、成長軟骨が刺激されることで起こる痛みに悩まされることが少なくありません。
これは運動などのオーバーユース、つまりは使い過ぎが原因なので、運動量を減らしたり運動の仕方を変えたりして症状が出ないよう努めていく必要があります。
準備運動や整理運動をしっかり行うようにしたり、また夜お風呂あがりに軽くストレッチを行うことで対策をとっていくことができますから、ぜひ実践してみてください。
成長痛は成長や運動量の調整で収まってきますが、だからといって一時的なものと甘く見ていると、子供の身体に大きな影響を及ぼします。
10代の子供において、かかとや膝、大腿部、腰などに痛みを感じると訴えることがあるのなら、放置せず早急に対応することが欠かせません。
常日頃からストレッチに積極的に取り組むようにし、それでも緩和されない場合は整体や整形外科などの専門医に相談してください。
子供の身長促進に必要な栄養と運動
子供の身長を伸ばすために大切なものとして、カルシウムを思い浮かべる人は少なく無いでしょう。
カルシウムを摂ることで骨が伸び、身長が大きくなると考えている人はとても多いですが、実際にはカルシウムというのは骨を強くする栄養であり、実際に骨を伸ばすために必要になる栄養は、細胞組織を作るたんぱく質です。
身長の伸びとなる軟骨細胞はたんぱく質から作られますから、背を伸ばしたいのであれば。カルシウムよりもたんぱく質を積極的に摂っていくことが重要です。
ただし、栄養はバランスが大事です。それを簡単に補うならおすすめは身長サプリです。各年齢ごとに必要な栄養素は違うので以下の関連記事にまとめました。
おすすめの運動
また子供の身長を促進させるためには運動がとても重要な要素です。特に走る、ジャンプするといった運動は適度に成長ホルモンを刺激し身長促進に大きな貢献をしてくれますから、意識して子供に行わせることをおすすめします。
具体的な運動としては、バスケットボールがおすすめです。走る、ジャンプするといってもこれらは適度に組み合わせて行うことが大切で、走りっぱなし、ジャンプしっぱなしとなると、逆に身体に負担がかかり、足や腰を痛めてしまいがちです。
バスケットボールは、走る、ジャンプの2つの動作が適度に行え、過剰に負担を与えすぎる心配も少ないですから、ぜひ積極的に取り組ませてあげてください。
背伸ばし器具は身長促進目的ではなく健康を考えて使用
背を伸ばす器具は、その名の通り、利用することで一時的に身長を伸ばすことができます。しかしこれはあくまでも一時的な効果を得られるだけであり、持続性はありません。
つまり、背を伸ばす器具で身長が高くなりコンプレックスが解消されたというようなことは、起こりえないということです。
猫背やO脚の改善にも効果がありますし、身体を強制的にストレッチさせることができるため、肩や背中、腰のコリ、またそれらの部位の痛みを緩和することも期待できます。
この器具は身体の縮こまりや凝りを解消させるには最適なアイテムなので、姿勢が悪かったり、身体が縮こまってしまったことで不調に悩まされるようになったというような人には、とても有意義に利用することができるでしょう。
健康目的で継続使用し続け、さらに筋肉をしっかりつけていけばその結果として身長が伸びるといったことはあるでしょうから、あくまでも健康目的を第一とし、そのプラスアルファで身長の伸びを期待するようにしていってください。
まとめ
1日10分程度の利用で身長を伸ばすことができる背を伸ばす器具ですが、その効果というのはあくまでも一時的なものであり、持続することはありません。
O脚や猫背などの極端な骨の湾曲については同時に筋トレに励んでいくことで改善し、その結果として身長を伸ばすことはできるでしょう。
しかし、これを使い続けることで身長がぐんぐん伸びるといったことはありませんから、この点についてはよく心得ておかなければなりません。
身長を伸ばすためにはたんぱく質と運動が重要
身長を伸ばすために大切なのは成長期における十分なたんぱく質の摂取と適度な運動です。
身長が伸びる時期にどれだけこの点について努力ができるかで、伸びの可能性というのは大きく違ってきますから、十分な運動、栄養を心がけなければなりません。
ストレッチと筋トレを行い姿勢を正し、その状態をできる限りキープできるよう努めるということが最大限できることですから、可能な限りこれらのことに励んでいきましょう。
背を伸ばす器具はその過程において有効活用できる器具として認識することが大切です。
※JNFは日本ニュートリション協会のことです。
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