子供の肥満についてよく問題視されていますが、その反対の「痩せ」も実は将来的にはよくないことです。
痩せすぎていると学校でのイジメ、本人もコンプレックスに感じる、スポーツで自信が持てないといったことにつながることもあります。
ただ食べていない子ならわかりやすいのですが、食べても食べても太らない子供もいますよね。
そこで今回は「食べても太ることができない原因」と「太るために必要な栄養素」など、お子さんが適正な体重になれるように解説していきます。
※JNFは日本ニュートリション協会のことです。
子供の成長期は一度きり!
必要な「栄養」足りてますか?
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お子さんの体型がどれだけ痩せているのかチェック
お子さんの体型がどれだけ痩せているのか把握することが大切です。痩せていると思っていても意外と標準体型に近いこともあります。
また、お子さんの具体的な標準体型を知ることができるので、これから体重を増やして太らせていくにあたって肥満になる確率を下げることができます。
年齢によって肥満・痩せの計算方法は違うのでお子さんの年齢にあった計算式を使ってください。
6歳~14歳の計算式は以下になります。
肥満度(%)= [ 実測体重(kg)- 標準体重(kg) ] ÷ 標準体重(kg) × 100
標準体重はお子さんの年齢の標準体重を当てはめて計算をします。体重の単位はすべて「kg」で計算をします。
15歳以上の計算式は以下になります。
BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m)÷ 身長(m)
BMIの数値が高ければ肥満となるのですが、スポーツをやっているなどで脂肪が少なく筋肉、骨が多い人はBMIの数値が高くても肥満とはいえませんので、ある程度自己判断が必要です。
お子さんの体重や身長を使って計算するのは正直大変ですよね。農林水産省の「肥満・やせの程度」こちらを利用すれば身長と体重を入力するだけで計算してくれるので利用してみてください。
子供が痩せていると将来に影響する?
数値上では「痩せ」の分類に入っていても元気よく外で遊んでいたり、健康的な生活を送れているなら無理して太らせる必要はありません。
ただし、子供の肥満にさまざまな悪影響があるように子供の痩せも同様に大人になったときに悪影響を及ぼしてしまうかもしれません。
子供が痩せたまま大人になると「だるくなる、疲れやすくなる」などの症状がでてくる可能性があります。
とくに女の子の「痩せ」はダイエット志向が低年齢化するなど昔に比べて増えてきています。若い年齢からダイエットをすると摂食障害や無月経、低血圧など多くの健康障害を引き起こすことになるかもしれません。
女の子はこれらの健康障害が原因で、大人になったときに不妊症や赤ちゃんへの影響といった原因になる可能性もあります。そのため、男の子の「痩せ」よりも女の子はとくに「痩せ」を改善したほうがいいでしょう。
勝手に無理なダイエットや間違ったダイエットをすると余計に危険なので、「ダイエットをするときは手伝ってあげる」など言って痩せすぎないようにコントロールしてあげましょう。
太れない原因はどこにある?
痩せている子供の中には「食べているはずなのに太らない」といった悩みを持っている親御さんやお子さんもいるでしょう。
なぜ、食べているのになかなか太らないのか、まずいくつかの原因を挙げていき、それから理由を解説します。お子さんの食事を思い出しながら確認してみてください。
- 消化不良を起こしている
- 摂取カロリーよりも消費カロリーのほうが多い
- 好き嫌いが多い
消化不良を起こしている
食べた物は胃腸などの働きによって吸収しやすい状態になっていきます。しかし、消化不良になると吸収しやすい状態にすることができず、痩せている原因になっているかもしれません。
消化不良を起こす原因は以下の3つが考えられます。
1.食べ過ぎ・飲みすぎ・刺激のあるものを食べる
食べ過ぎたり、飲みすぎたりすると胃の働きが追いつかず消化不良を起こしてしまいます。また、刺激の強い辛いものなども胃酸の分泌を乱して消化不良の原因となるかもしれません。
また、たくさん食べるときに噛む回数が少なく早食いをしてしまうと、消化に時間がかかり消化不良を起こす可能性もあります。
2.ストレス
ストレスを溜め込むことによって自律神経が乱れます。自律神経は胃腸などの働きを制御する働きがあるため、ストレスによって乱れてしまうと胃腸の働きが弱くなり、消化不良の原因となってしまうのです。
子供とストレスは無関係そうにも思えますが、子供自身も気づかないところでストレスを溜め込んでしまうことがあります。
3.病気が原因
胃の位置が普通よりも下に来ている「胃下垂」など胃腸の病気が原因で消化不良が起こっているかもしれません。
胃下垂の場合だと胃が普通よりも下に来ることで胃が正常に働きません。このように胃腸の病気が原因とも考えられます。痛みなどを伴っている場合は病院で診てもらいましょう。
摂取カロリーよりも消費カロリーのほうが多い
太らない原因として考えられるのが「摂取カロリーよりも消費カロリーが上回ってしまっている」ことです。
子供は学校の体育の授業や休み時間、帰ってからの遊びなどで常に体を動かしてカロリーを消費しています。
太らない原因は「消費した分のカロリーを食事で補えていない」からかもしれません。また、子供がスポーツの習い事をしている場合、さらに可能性が高くなります。
お子さんが成長期だと、成長するためにも摂取カロリーがとても必要になってきます。このときに消費カロリーが上回っていると「痩せ」の他に「身長」に影響を及ぼすかもしれません。
好き嫌いが多い
子供の味覚は大人よりも敏感になっているため、好き嫌いが激しい子が多くなっているため多いのは仕方がありませんが、何も対策していないと一部の栄養が不足してしまいます。
好き嫌いが多い場合、嫌いなものを食べさせないのもいいと思いますが、その食べられない分を違う食材で補う必要があります。
ちなみにお子さんの歯は日頃チェックしていますか。歯が悪いと「痛くて食べない」「食べづらいから嫌い」といった好き嫌いとは違う、食わず嫌いが原因の可能性もあります。
太らせる(筋肉をつける)ためにはどうすればいい?
ただ、太らせてしまうよりも健康的な筋肉をつけたほうがいいでしょう。ただ「筋肉をつけると身長が伸びなくなる」という噂があって筋肉をつけるのは不安だと思う方もいるでしょう。
もちろん、心配する必要はありません。筋肉によって骨が押さえつけられて伸びなくなるイメージがありますが、反対に筋肉がつくことによって血流が活発になり成長を促進させることができます。
筋肉のつけ方ですが、まずは上記の太らない3つのどれかが当てはまっていたら、先にそちらを改善しましょう。胃下垂などの病気が原因であれば医師に相談が必要です。
改善をしたら次に筋肉をつけていきましょう。筋肉をつけるための大切な栄養素は「たんぱく質」です。
たんぱく質は体の臓器や筋肉、骨、血液などを作る大切な材料です。たんぱく質は肉類や魚類、卵、大豆などの製品に多く含まれています。
子供用サプリを飲めば適正体重に戻せる
太らせるためにもたんぱく質の摂取を推奨していますが、肉類や魚類などたくさん食べるのが難しいものもあります。
そこで利用したいのがサプリですが、太らせるためには何がいいのかわかりませんよね。私がおすすめするのは「身長サプリ」と「プロテイン」の2つです。
プロテインはたんぱく質の摂取に特化しているため、食事量が少ない子におすすめすることができます。
身長サプリはプロテインほどたんぱく質を摂ることはできませんが、バランスよく色々な栄養素も一緒に摂ることができます。そのため、好き嫌いが多い子供におすすめです。
サプリを飲むことで太るサポートをすることができますが、これはあくまで最終手段だと考えておいてください。できるだけ食事から太るようにしてください。
太りすぎには注意して
今回もっとも気をつけてほしいのが「太りすぎ」です。子供を太らせてあげようと思う想いが強すぎて、太りすぎてしまうことがあります。
太りすぎて「肥満」になると成長期の前、真っ最中だと成長期を早く終えてしまい、身長の伸びを止めてしまいます。
また、成長期が終わった後でも子供の頃に一度肥満になると、成人になっても肥満になりやすく糖尿病や高血圧などの生活習慣病を発症させるかもしれません。
太らせようとする勢いのまま太ってしまうと健康面で何も得がない肥満になってしまうので、太りすぎには注意しましょう。
まとめ
子供の痩せは放っておくと将来に悪影響を及ぼします。とくに女の子は将来、不妊症や赤ちゃんなどにも影響を及ぼしてしまいます。そのため、しっかりと標準の体重にしてあげることが大切です。
もし、お子さんが食べても太らないのであれば普段の食べ方を確認してみましょう。「一気にたくさん食べていないか」「よく噛んでいるか」など確認してみてください。
もしかしたら普段の食べ方の中に太らない原因が隠されているのかもしれません。それでも見つからない場合は食事の栄養バランスを見直してみましょう。
好き嫌いが多いお子さんに合わせて料理を作った結果、栄養バランスは偏っていませんか。摂取カロリーが消費カロリーよりも少なくなっていないですか。
太らせることが難しい場合はプロテインか身長サプリに頼ってみましょう。プロテインには子供用があるので、プロテインを飲ませるなら子供用にしておきましょう。
身長サプリは成長期の子供を考えたつくりとなっているので、そのまま安心してお子さんに飲ませられます。