子供の身長に大きく関わるのが「成長期」。でも、他の子供はどんどん身長が伸びていくのに「うちの子は思っているより伸びない…」なんて思った経験がある親御さんも少なくないはず。
成長期なのに子供の身長が伸びないと「栄養が足りていないのかな…」「ご飯の量が少ないのかな…」「私たち夫婦の遺伝のせいなのかな…」と悩む方も多いでしょう。
そんな悩みを解決するために成長期の必須知識から噂、身長が伸びない原因と今すぐできる対処法を解説します。これから成長期を迎える、または成長期に入ったばっかりのお子さんを持たれる親御さんはぜひ参考にしてください。
※JNFは日本ニュートリション協会のことです。
子供の成長期は一度きり!
必要な「栄養」足りてますか?
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成長期とは?思春期との違いについて
成長期と似た言葉で「思春期」という言葉があります。どちらも似ていて少しわかりづらいですよね。成長期は「子供が最も成長する時期=身長が最も伸びる時期」を意味します。
思春期も似ていて成長ホルモンの分泌量が多くなることで「子供から大人の心と体へ成長する時期」を意味します。
いろいろな情報を見ていると、同じような内容でも「成長期が~」「思春期が~」とサイトによって異なった言い方をしていて少しわかりにくいのですが、どちらも「体が成長する時期」という意味では一緒です。
思春期が成長の幅広い意味を持っているので、内容次第では成長期も思春期もほとんど同じ意味となります。今回は身長の内容となっているのどちらとも言えます。
もし、今回の記事が声変わりなどの内容だった場合は成長期ではなく「思春期」という言い方のほうがわかりやすいでしょう。
成長期と思春期は迎える時期も同じで、一般的に「女の子は9歳頃」「男の子は11歳頃」に迎えます。しかし、迎えるのが早い子だと「女の子は7歳頃」「男の子は9歳頃」と2歳も早くなってしまうのです。
身長が伸びなくなるのはいつ?
よく勘違いしがちですが成長期は身長の伸び率が高いだけで、正確には終わったとしても身長はそこで止まりません。
成長期は年間8~12cmぐらい伸びていきます。その後成長期が終わっても「年間」ですが、1cmほど伸びていきます。ただ、これは年間1cmほどなので計り方の誤差レベルの話です。
そのため「成長期が終わっても伸びるんだ」と思わず、最終身長を高くするなら成長期後の伸びは期待せず、成長期にできるかぎり伸びるようにしてあげましょう。
成長期に筋トレをしてはいけない!?
世の中には「筋肉をつけすぎると身長が伸びなくなる」という噂があります。みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
「筋トレをすると身長が伸びなくなる」そんな噂の真相を徹底解明!で解説しましたが、筋肉がつくと体の中が筋肉に圧縮されてしまって身長が伸びなくなるイメージがありますが、筋トレで筋肉をつけても問題はありません。
筋肉は固いイメージを持ってしまうかもしれませんが、意外と伸びやすいのです。その筋肉が骨の成長を邪魔することは考えられません。
筋肉が多ければ体の血流や細胞が活発化していくので、身長を伸ばすなら積極的に運動するほうがいいでしょう。
成長期でも女の子はダイエットをしてもいい?
成長期、思春期を迎えると女の子は少しでも痩せようとダイエットをする子が増えてきます。
実際に「日本学校保健学会(学校保健研究)」によると標準体型の38%から78%、やせ型の24%から35%が「やせたい」と思っていたと報告されているのです。
肥満の子であればダイエットも必要ですが、上記のように不必要なダイエットをしたいという子がたくさんいます。
ダイエットを止める前にきちんと痩せようとする理由を聞いたうえで、無理なダイエットの危険性を伝えてあげましょう。
無理なダイエットをすると身長が伸びなくなってしまうだけではなく、血が作られず貧血や、骨が弱くなっていき疲労骨折などにも繋がります。ダイエットをしないように注意しましょう。
少し、ぽっちゃり気味ぐらいであれば身長が伸びるにつれて標準体型になるのでダイエットをする心配はありません。
カロリーを気にしつつも、しっかりとビタミンやミネラルなどの栄養素は摂れるようにしておきましょう。
栄養が摂れていないと満足感を得ることはできず、他で栄養を補おうとします。その結果、間食が増えてしまうので栄養を十分に摂りつつ、痩せるようにしましょう。
成長期を迎えるのは遅いほうがいい?
当たり前ですが、成長期とは子供みんなが同じタイミングで迎えるものではありません。子供ひとりひとりに個人差があり、早い子もいれば遅い子もいます。
成長期は早く迎えたほうがお得なようにも思えますが、それは間違いです。
早く迎えると周りの子よりも大きくなりますが、それは一時的なもので学年が上がるにつれドンドン抜かされていきます。子供も年齢を重ねてから抜かされるほうが余計に傷つくでしょう。
日本人は早く大人になることに喜ぶ傾向があるようですが、身長を伸ばすならできるかぎり成長期は後に来たほうがそれだけ伸びる期間も長くなり、最終身長も高くなります。
どうすれば成長期を遅らせることができる?
成長期を遅らせるなどの調整は完璧にはできませんが、ある程度遅らせることができます。
カロリーの摂りすぎで、「肥満」になってしまうと成長期を早く迎えてしまうかもしれません。肥満のまま成長期になると、脂肪細胞から生まれる悪玉ホルモンによって成長ホルモンの分泌が邪魔されます。
その結果、はじめは周りの子よりも大きかったものの、最終身長は平均以下にだったということはよくあります。
成長期を早めてしまう原因は肥満以外にも、もう一つあります。それは「ストレス」です。
夫婦喧嘩が絶えないや、誰にも言えない悩みなどが原因でストレスを溜め込み、精神的に不安定な状態になると子供は無意識のうちに早く大人になろうとします。
実は「環境ホルモン」も成長期を早めるといわれています。ただ、これはどこまで人間に影響あるのか研究中のため断定はできませんが、避けるようにするといいでしょう。
環境ホルモンを含んでいると疑われるのは身近なものだと、
- 殺虫剤等に含まれる「有機塩素化合物」
- 樹脂の原料である「ビスフェノールA」
- プラスチックに使われる可塑剤(かそざい)「フタル酸塩」
以上、3つが有名です。
成長期になっても身長が伸びない3つの原因
成長期は一度ゆっくりと伸びてゆき、一時的に伸びなくなります。そのあと、一度目の伸びよりも大きくグンっと伸びていきます。
成長期なのに伸びないと思っている方は、この一時的に伸びなくなっているところにいるのかもしれません。一度目の伸びには個人差があり、緩やかに伸びる人もいれば時間をかけて伸びていく人もいます。
「今まで調子良く伸びていた」と思う方はもう少し、その調子で待ってみてはいかがでしょうか、二度目の伸びは共通してグンっと伸びていくので気づけるはずです。
成長ホルモンの分泌量が少ない
「思春期に入り、成長期にも入っているはずなのに伸びていない」と思う方は『成長ホルモン』が分泌されていないのかもしれません。
成長ホルモンとは文字どおり成長には欠かせないもので、骨を伸ばすなど身長を伸ばす働きがあるホルモンです。
この成長ホルモンは成長期に最も分泌され、徐々に分泌量が減少していきます。お子さんの身長が成長期になっても伸びないのは成長ホルモンの量が少ないからかもしれません。
病気が原因の可能性も
身長が伸びない原因として病気の可能性があります。
- 成長ホルモン分泌不全低身長症
- ターナー症候群(女子限定)
- 思春期早発症
上記の病気が原因で成長ホルモンがうまく分泌されないことがあります。原因や症状は、治療法などを詳しく知りたい方は下記リンクからどうぞ。
思春期早発症
思春期早発症とは通常、女の子は10歳頃、男の子は12歳頃に思春期を迎えるのですが、それよりも2~3年早く迎えてしまうのが思春期早発症です。
上記では「女の子は9歳頃、男の子は11歳頃に思春期を迎える」と説明をしていますが、ここでは10歳頃と12歳頃と紹介しています。
なぜ、1歳違うのかというと「個人差がある」も理由の1つですが、今回の場合だと女の子は6歳か7歳、男の子だと8歳か9歳に思春期を迎えるということになります。
体質的に発症する思春期早発症は女の子に多く見られ、7歳半から前には胸の発育が進む、8歳より前に陰毛が生えてくる、10歳半よりも前に月経が来るなどの症状があります。
男の子の場合だと9歳よりも前に精巣が発育する、10歳よりも前に陰毛が生えてくる、11歳よりも前にわき毛やヒゲが生えたり、声変わりをするなどの症状があります。
それぞれの症状を2つ以上満たしている場合は「思春期早発症」を疑い、病院で診てもらいましょう。
また、それだけではなく幼い年齢で体が大人になってしまうので、子供自身また周りの子供も戸惑ってしまうなど心理的問題が発生するかもしれません。
日本人の平均と比較して、典型的には2-3年以上早い思春期徴候(男児なら精巣発育、陰毛発生、腋毛、ひげや声変わり、女児なら乳房発育、陰毛発生、月経)が2つ以上存在する、あるいは早期の思春期徴候が1つの場合でも、年齢不相応な身長の著明な伸び、あるいは骨成熟の明らかな進みなどがあることで診断されます。
治療を行えば思春期を遅らせることができるので、上記のように症状が2つ以上で思春期早発症と認められますが、1つでも満たしているなら病院で診てもらうことをおすすめします。
身長を少しでも伸ばしてあげたいなら早めの治療が大切です。治療でなくとも医師と相談することで楽になるでしょう。
成長期に身長を伸ばす3つの生活習慣
病気が原因で伸びない場合は仕方ありませんが、成長ホルモンの分泌量が少ないのが原因であれば対策はできます。
成長ホルモンを分泌させる方法は3つあります。それは以下の3つです。
- 運動
- 食事
- 睡眠
1.運動
運動をすることによって脳を刺激し、成長ホルモンが分泌されます。さらに運動をすれば、他にも食欲増加や、快適な睡眠につながるなど相互作用もあります。
どのような運動がいいのか、運動が苦手な子はどうすればいいのかなど、まとめた記事は以下になりますので気になる方はチェックしてください。
2.食事
身長を伸ばすためには食事も欠かすことはできません。食事を摂ることによって栄養が身長を伸ばすもとになってくれます。
どのような食事がいいのか、太らないようにするにはどうしたらいいのかなど、まとめた記事は以下になります。
3.睡眠
睡眠中が最も成長ホルモンを分泌してくれます。つまり、睡眠時間が短いと成長ホルモンの分泌量は減ってしまうのです。また、それだけではなく日中の集中力の低下にもつながります。
集中力が低下すると、勉強の遅れや注意不足による怪我などをする可能性もありますので、きちんと睡眠時間を確保するようにしましょう。
何時間寝らればいいのか、眠らせるにはどうすればいいのかなど、まとめた記事は以下になります。
まとめ
成長期は限られた時間です。早く成長期を迎えてしまうと、それだけ身長は低くなってしまいます。そのため、しっかりと上記の3つの対策を行っておく必要があります。
運動や睡眠は簡単だけど、共働きの家庭の増加などによって、食事が難しいご家庭もあるでしょう。
少しでも子供の栄養を考えるなら身長サプリに頼ってみましょう。普段補うことができない栄養素を補うことができます。
成長期に最大限まで身長を伸ばすには「伸びやすい体作り」が大切です。運動、食事、睡眠の生活習慣を見直して、伸びやすい体を作ってあげてください。