子供の成長豆知識

意外と知らない!?身長が伸びる仕組みは『骨端線』に隠されていた!

「子供の身長を伸ばしてあげたい」という思いからネットを調べていると「骨端線(こつたんせん)」という言葉を目にする方もいるでしょう。

子供の身長を伸ばすためには骨端線(こつたんせん)が深く関係しています。では、骨端線とはそもそも一体どのような部位なのでしょうか。

今回は身長が伸びる仕組みに関係する骨端線について解説していきます。子供の身長や成長に関わることなのでぜひ一読してください。

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骨端線とは?

骨端線とは成長期の子供にだけ見られ、骨の端にある軟骨部分の近く(骨と骨の繋ぎめ近く)にある軟骨の集合体のことをいいます。

骨端線は別名「成長線」とも呼ばれています。名前に「線」が入っていますが、本当に線状になっているわけではなく、レントゲンを撮ったときに軟骨の部分は写らず黒い線のように見えるからです。

「身長が伸びる=骨が伸びる」とよく書かれていますが、骨全体がそのままの形で大きくなっているわけではありません。2つの細胞が破壊と再生を繰り返すことで骨が伸びます。

  • 破骨細胞(はこつさいぼう):古い骨を溶かして壊す
  • 骨芽細胞(こつがさいぼう):新しい骨を再生する

破骨細胞と呼ばれる骨を破壊する細胞と、骨芽細胞と呼ばれる新しい骨を作る細胞が活動することによって徐々に軟骨が骨に変わっていき、身長が伸びていきます。

成長期は骨芽細胞のほうが活動的なため、破壊するスピードよりも新しい骨を作る細胞のほうが早いため、骨が伸びていくのです。

ちなみに30代以降になると骨芽細胞の活動は落ち着き、破骨細胞の活動と同じぐらいになっていきます。そこから年齢を重ねるごとに破骨細胞のほうが活動を上回っていき、高齢になると骨折しやすくなるのです。

骨端線はずっとあるわけではなく残っている期間だけ骨を伸ばす、つまり身長を伸ばすことができます。

骨端線を長く残すことができればできるほど、子供の身長を伸ばすことは可能といえるのです。

成長痛について

成長期によくみられる「成長痛」は骨端線が伸びていく急な骨の成長が原因だと考えられています。具体的な原因は意外なことにいまだ解明されていません。

成長痛は夜間に起こることがほとんどで、朝や昼には治るものです。しかし、なかには「朝や昼でも痛む」「痛みが強くなってきている」「特定の箇所を痛がる」といった子もいます。

その場合は成長痛ではなく、他の病気の可能性があるので一度病院で診てもらいましょう。

成長痛とは、あきらかな原因がないのに夜になると突然足が痛み、その強さはかなりのものながら、特定の部位を痛がるわけではなく、昼間には痛みがない症状のことを言います。

成長痛はマッサージをしてあげると楽になります。痛くて眠れないと相談があったらマッサージをしてあげるといいでしょう。

骨端線が閉鎖してしまう年齢はいつ?

骨端線が閉鎖してしまう年齢は男子だと「17歳前後」女子だと「15歳前後」になります。意識的には思春期が終わる頃だと考えるといいでしょう。

まれに20歳を超えても骨端線が閉鎖しない場合もあります。友人か知人にいませんでしたか。大人になっても身長が伸び続けている人。それは骨端線が閉じていないからです。

大人になると完全に骨端線は閉じられてしまいます。一度閉じてしまうと身長を伸ばすことはできなくなるため、開いているうちにどれだけ伸ばせるかが重要になってきます。

「医療を使って開くことはできないの?」と思うかもしれませんが、残念なことに現代の医療は進んでいますが、医療を使ったとしても骨端線を開くことはできません。

ストレスや、食事の栄養バランスが原因で思春期を早く迎えてしまうと骨端線も早く閉鎖してしまいます。

思春期を早く迎えると、本来よりも短く終わってしまい体は勝手に大人になったと判断し、成長を止めてしまうのです。

そのため、身長を伸ばすためには思春期をできるだけ遅らせて「骨端線が残っている間」に成長ホルモンをいかに多く分泌させるかが勝負になってきます。

ちなみに成長ホルモンを多く分泌させるためには「運動・食事・睡眠」の3つが大事になってきます。お子さんがストレスを溜めてしまうと、成長ホルモンの分泌が半減してしまうので注意してください。
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骨端線が残っているのか調べる方法

高校生のお子さんをもつ家庭だと骨端線があるかないか気になりますよね。これから身長を伸ばすにあたって、骨端線が閉じていると健康にはなりますので無駄ではありませんが正直もったいないですよね。

まず、骨端線があるかどうか調べる方法ですが、当たり前ですが体内のことなので自分達で見つけることができません。専門の機関に行ってレントゲン写真を撮ってもらうのが確実です。

12歳前後のお子さんだと小児科で診てもらうといいでしょう。12歳前後で身長の伸びについて悩んでいるなら、なおのこと診てもらいましょう。

身長の伸びが悪い原因は骨端線が閉鎖とかではなく、成長ホルモン分泌不全低身長症などの病気の可能性もあります。

15歳以降は小児科ではなく、整形外科で診てもらいます。

先ほど「レントゲン写真を撮ってもらうと確実」と言いましたが、原則として小児科や整形外科などの外来では骨端線だけの検査を行いません。

病気や怪我をしたなどの異常があってレントゲン写真は撮るものです。骨端線は閉じていないかどうかは、病気ではなく成長過程のなかでのことなんで検査はしません。

どうしても気になる方は「成長速度曲線」を作ってみてはいかがでしょうか。成長速度曲線とは一年間で何cm伸びたかグラフにするものです。

グラフにすることによって「子供の成長は今どこにいるのか」「成長スパートは迎えたのか」などのことがわかります。

このグラフをつけることによってレントゲンほど細かくはわかりませんが、ある程度身長がどのように伸びているのかわかります。

ちなみにこちらのサンド株式会社の1.子供の成長曲線」というページで成長曲線についてのことや、見方などとてもわかりやすく解説しているので参考にしてください。

骨端線の損傷には要注意

骨端線を損傷することは珍しいのですが骨折などが原因で損傷することがあります。主な症状は骨折と同様に腫れや、痛みなどが現れます。

骨端線損傷の症状はそれだけではなく、成長に伴って骨が曲がっていくや、左右で骨の長さが違うなどの成長障害を起こす可能性があるのです。

成長障害を起こすと膝や腰などへの負担が大きくなり、痛みもでてきます。なによりも成長期、思春期に成長障害によって手足に異常がでるのは心に大きな傷を作ってしまいます。そのため、できるかぎり早く治療を行ってあげましょう。

成長障害は骨端線の損傷レベルや、部位、年齢によって起きるかどうか大きく変わってきます。

下肢では全成長の80%が膝関節周囲で起こるので,大腿骨の遠位部や脛骨の近位部での骨端線損傷は大腿骨近位や脛骨遠位での骨端線損傷に比べ変形や脚長差が成長と共に生じるリスクは高いと言う事が出来ます

リスクが大きいのは部位だと”脚”です。全成長の80%が脚の膝関節に起きるので、損傷したときのリスクが高くなります。

年齢は「これから成長期を迎えてどんどん育つ子供」と「成長期がそろそろ終わる子供」だと、これから成長期を迎える子供のほうがリスクは高いのです。

治療は変形の矯正や骨の延長手術などが一般的で、体内に金属のプレートを残す「内固定」は行わず、創外固定器という外から骨を固定する治療が行われます。

回復の早い子供が治療を行うので治療期間は2~3ヶ月と短めに終わることが多いようです。

骨端線があるうちに身長を伸ばそう

骨端線があったとしても、何もしなければ身長は大して伸びません。最大限に身長を伸ばすためには成長ホルモンを分泌させる必要があります。

成長ホルモンを分泌させるためには「運動・食事・睡眠」の3つが大切です。この3つはどれも欠けてはいけません。3つをなおすのは大変なことを言っているようにも思えますが、内容は簡単なことです。

運動

運動は学校の体育以外にも外で楽しく遊ぶようにすればいいだけです。そうすることによって、骨に刺激が加わり、成長ホルモンが分泌されます。

子供によっては外で遊ぶアウトドアよりも中で遊ぶインドア派の子供もいるでしょう。その場合は家の中でストレッチをするのがおすすめです。

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食事

食事は栄養バランスを第一に考えてあげてください。

栄養バランスと聞くとビタミンやらタンパク質やら大変に思えますが、昨日は肉がメインなら、今日は魚をメインにするなど、出来ることから改善していきましょう。

もちろんこれだけだと成長に必要な栄養を十分に摂取することはできません。

栄養の推奨量

このように子供が1日に必要とする栄養素はたくさんあります。

また、とくに骨端線を伸ばすのに意識したいのがカルシウム、たんぱく質、マグネシウムの3つです。軟骨の元になるたんぱく質(コラーゲン)が土台になり、そこにカルシウムとマグネシウムがくっつき、軟骨が成長します。

これだけの栄養素を食事から摂取するのは大変なので、子供用の身長サプリ(栄養補助食品)から手軽に摂取するのがうまく補給するコツです。

基本的にたんぱく質は厚生労働省が推奨する基準値に届いているので、そこまで不足を気にしなくて大丈夫です。それよりカルシウムをメインに補給できるサプリを選びましょう。

丈夫な骨や歯をつくるためには、バランスのよい食事と運動が大切ですが、特にカルシウムはしっかりとりたい栄養素です。また、カルシウムは強い歯や骨をつくるだけでなく、筋肉の収縮や神経を安定させる作用もあります。子どもが心身ともに健康に育つために、日ごろからカルシウムを充分に摂取することを意識しましょう。

このように行政機関もカルシウム不足を問題視しています。

なお、カルシウムの吸収にはマグネシウムも欠かせませんが、身長サプリには同時に補給できるようにさまざまなミネラルやビタミン成分が含まれています。

しっかり栄養補給するなら成長に必要な栄養素がしっかり補給できるものを選んであげましょう。

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睡眠

睡眠は早めに寝ることが大切です。成長ホルモンの分泌は睡眠中がもっとも多いため、子供が適切な時間寝られるようにしてあげましょう。

ただ、子供を寝かしつけるのは大変ですよね。その場合はまずは食事や運動から改善してみましょう。

食事や運動を改善してあげると、お腹いっぱいになって疲れから自然と眠るようになると思います。まずは運動や食事から改善してみるのも一つの手ですよ。

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骨端線が閉じた場合はどうする?

残念ながら、骨端線は一度完全に閉まってしまうと復活することはありません。しかし、グーグルの関連キーワードには「骨端線 開く方法」や「骨端線 閉じても伸びる」というワードが出てきます。

つまり「骨端線が閉じてしまったけど、どうしても身長を伸ばしたい、伸ばしてあげたい」と思う方がたくさんいるはずです。

その方に注目してほしいのが「姿勢」です。もし、お子さんの姿勢が悪いなら正してあげるだけで今より少し大きく見せることができます。

また、姿勢がよくなると身長が大きくなるだけではなく、明るい印象をもちますよね。姿勢を良くするだけで他にもさまざまなメリットがあります。

反対に姿勢が悪いままだと体が圧迫され、呼吸が浅くなります。呼吸が浅くなると酸素が回らず、脳が働かなくなり、集中力の低下などの原因になるのです。

もちろん、それだけではなく姿勢が悪いとたくさんのデメリットが存在します。

姿勢を正すと身長が今よりも大きく見えるだけではなく、メリットもたくさんあるのでおすすめです。

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まとめ

骨端線は開いているかどうか見極めることが大切です。一度閉じてしまうと身長を伸ばすことはできなくなってしまいます。

お子さんを理想的な身長にしてあげたいなら、骨端線を開いているときに「運動・食事・睡眠」の3つを怪我がないように改善してあげましょう。

大きくなってから自分の身長に悩む子供はたくさんいます。実際に友人も大人になった今でも悩んでいます。

先ほどのグーグルの関連キーワード「骨端線 閉じても伸びる」。これは恐らく悩んでいる人たちの思いでしょう。お子さんが大人になって身長で悩むことがないように、親ができるかぎりのサポートをしてあげてください。